増田候補競馬と森のトレー無能認め給料半減の過去

岩手県に2泊3日の旅に出て、増田候補の実務能力を徹底検証する企画の第三弾です。
写真はあまちゃんのロケ地としても有名な岩手県久慈市にて。

これまで、ファーストクラスを利用しながらも、他人の利用を批判し、加えて議会でも不況だから利用を控えてほしいとの訴えを退け、ルールは県知事の意思がなければ変えることができませんが、「制度上問題ない」との見解を示したことがネットを中心に注目されました。

また、借金が7000億円から1.4兆円へ倍増した中身を検証した結果、330億円投じた競馬事業や、数百億円単位の公共事業の成果を現場で見る限り、都知事としてふさわしくないと言わざるをえないものでした。

借金を倍増された増田候補は、「借金をしたが公共投資は必要なもので未来への投資」という主張を公の場で繰り返し、いわれなき批判だと以下のような文書も発表されています。

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現在、増田ひろや候補は過去の事業に対して非を認めることはありませんが、実は過去には自らに責任があったことを認めています。

その証拠に、増田ひろや氏自らが、知事の給料を減額すると発表されたことが挙げられます。

岩手県/知事給与を50%減額へ/2005年度
増田寛也岩手県知事は7日、県競馬組合の経営悪化問題などの責任を明確化するため、知事の給料(月額130万円)を4カ月間50%、副知事(100万円)と出納長(84万円)を3カ月間20%、それぞれ減額すると発表した。条例改正案は県議会2月定例会に提出され、4月から実施される見込み。訴訟となっているいわて森のトレー問題、農作物病害虫防除基準誤記問題、県が敗訴した代替地訴訟問題の責任を合わせた措置。総人件費を抑制するため、責任明確化の減額が終わった後も新年度は知事が15%、副知事、出納長は10%を減額をする。
出展:2005/02/08 河北新報朝刊

管理者として経営悪化の問題を抱えていましたが、この後に迷走し330億円の融資が行われることになります。
今でも負の遺産を引き継いでいる様子については、先日の記事をご覧いただければと思います。

増田候補競馬に投じた330億円の闇は今も超深い

さて、先ほどの記事にある「森のトレー問題」に関して、改めてご説明します。

いわて森のトレー生産協働組合が、地元の間伐材を活用し環境に優しい木製トレーを製造販売する、増田氏が立役者となった「地方創生」という言葉がふさわしい事業です。
こちらの事業を行う際に国が12億7900万円、県から2億5400万円もの補助金が投入されています。

さて、岩手県久慈市に森のトレーの現場があったので実際に行ってきました。

全てが森のトレーのものかはわかりませんが、跡地には大量に機械の残骸が。。

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で、近くにはこんな建物も。

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近くにいらした方に話を聞いてみると、
「森のトレーは破産して、今ここにあるのは煎餅屋だよ。」
と教えていただきました。

補助金行政の成れの果てを見たようで、なんとも悲しい気分になるものでした。

実は森のトレー事業は、県が機械の試運転等も行わなかったため、トレーにひび割れができるなど問題が発生し、売上がほとんどない状態で事業は廃止となりました。

その後、適正な補助事業の実施に対する認識が欠けていると判断され、国から補助金を返還するように求められます。
確認もしなかった県側に問題があるのは明らかですが、岩手県と久慈市で機械の納入業者を訴えることになりました。

そして、先ほどご紹介したように増田ひろや候補が大きな批判を浴び、責任を取るかたちで給料を減額することになりました。

他の事業に関しても似たようなことをしていますが、裁判の決着がつく前に増田ひろや候補は次の知事へ丸投げ。
最終的に裁判も敗訴し、県民負担は避けられなくなりました。

森のトレー事業が立ち上がったのは1999年頃で、事業が廃止されたのは2003年ですが、破産手続きを開始したのが2015年、実際に組合が消滅したのが2016年です。
実はこれ、最近まで続いていた話なんですよね…

「2016年2月9日」の朝日新聞デジタル↓
岩手)森のトレー補助金問題、県が14億円請求権放棄へ

国と県の補助金を受けた「いわて森のトレー生産協同組合」の事業中止に伴い、久慈市に補助金約14億8千万円の返還を求めていた県は8日、組合が破綻(はたん)して回収は不可能だとして返還免除を認める方針を明らかにした。18日開会の県議会2月定例会に、返還請求権の放棄に必要な議案を提出する。

県によると、生産組合は国と県の補助金約15億3千万円を久慈市を通じて導入し、木製トレーの生産・販売を計画したが、製造設備の不具合で計画通りに生産できず、2002年8月に事業を中断した。

このため、県は久慈市に補助金の返還を求め、市はこれまでにその一部、約5千万円を返還していた。

選挙期間であれば、自分を良く見せたいという気持ちがはたらくと思います。
しかし、有権者が都知事にふさわしい人物かを判断するためにも、過去の実績についてもキチンと総括すべきです。

そのためには、「自ら」給料減額を発表した時のように、同じように自分で無能さを認める姿勢も必要ではないでしょうか。

事業評価を推進した改革派の政治家として、増田ひろや候補の今後に期待しております。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社