「税金まちづくり」の時代はもう終わり。新宿区でも民間主導のリノベーションを

昨日までの3日間新宿区のお隣、豊島区へ通い、
不眠不休で行政視察&まちづくりに取り組んできました。

議員と言えば、地方に視察に行くイメージがあるかもしれませんが、
近隣自治体の取り組みこそ、すぐに活かせることが多いのでオススメです。

さて、豊島区といえば、賑わう池袋駅周辺エリアはもちろん有名ですが、
「0円」でピカピカの新庁舎建て替えをしたことでも注目を集めました。
しかし、昨年8月に「消滅可能性都市」ということが発表され、
早急な改革が必要な状況でもあります。

そこで、豊島区の取り組みとして、
「リノベーションスクール@豊島区」が開催されました。
お世話になっている方からご紹介をいただき、私も参加させていただきました。

豊島区では、消滅可能性都市から定住可能都市を目指し、
民間・公共の空き家、空き地を活用して地域の問題を解決し、
子育てしやすい、働きやすい街を目指しています。

リノベーションスクールという名前を聞くと、
座学を連想されるかもしれません。
もちろん座学の時間もありましたが、
メインはワークショップになっています。
このワークショップも単なる「アイデアソン」のようにアイデアを出して終わりではなく、
実際に、前回の「第一回リノベーションスクール@豊島区」の関係メンバーで会社を設立し、
「都電テーブル」をはじめとする2つの事業が立ち上がったという事例もあります。
行政が事業をサポートし、民間主導のまちづくりを実践するアクションと言えるでしょう。

リノベーションスクールの活動期間中は旧豊島区役所を拠点に、
実際に街を歩き、住民の方々からお話を聞いたり、
豊島区の職員の方にレクチャーをいただきながら調査しました。
さらにほぼ徹夜状態で事業計画を完成させ、
旧豊島区議会の議場で物件オーナーにプレゼンをさせていただきました。

プレゼンは、10名程度のチームごとに行います。
私たちのチームは、
凄まじい放置自転車、明治通り、川越街道、春日通りが交わり
地点別交通人身事故発生状況ワースト1、
「最悪のキル・ゾーン」とも呼ばれる場所に位置する物件を
自転車を軸としたライフスタイルと提案する場所として活用する
リノベーションプラン「Life Cycle」をプレゼン。

リノベーションスクール関係者からは
「リノベーションスクール最高クラスのプレゼン」「事業化できる」
というポジティンブなご意見をいただくことができました。
イベント終了後には、チームを代表してプレゼンのスピーチを担当した今村さんのもとへ、
出資の話や、たくさんのメッセージをいただくなど多くの反響をいただきました。

こちらの動画で、各チームのプレゼンを見ることができます。
私たちのプレゼンは1時間15分〜なのでぜひご覧ください^^

まだ事業計画を提案しただけで、これからがスタートです。
私も事業化をする意思を持ち動いていきます。

多くの自治体が財政的に厳しい状態で、
子どもにツケをまわさないためにも、
現状維持から脱却し、改革を繰り返していかなければなりません。

リノベーションまちづくりでは、
「何をやれば街が変わるのか」
「地域の課題をどう解決していくか」
民間主導でコンテンツを考え、事業を運営していくことが大切です。

地域の課題を解決するためには、
必ずしも「税金」が必要ではないと思います。
行政が管理しているハコモノや道路にも広告を貼ることで収益化することもできるでしょう。
工夫次第で、公共だと言われている多くのものは事業化の可能性があると思っています。

そして、たった1つでもリノベーションが生まれると、
街全体をも変えてしまう大きな可能性を秘めています。
「リノベーションまちづくり」、夢のある話ではないでしょうか。

リノベーションスクールのような形になるかはわかりませんが、
新宿区でもこのような企画ができるとおもしろいと思っています。

新宿区議会の議事録で「リノベーション」と検索しても、
議員からの発言はまだ1つも無いという状況でした。笑
新宿区内で事業をされている方ともたくさんお会いしたので、
これから議会でも積極的に話をしていければと思います。

それでは本日はこの辺で。

P.S.
今回かかった経費、
「50,000円」に関しては政務活動費により賄われる予定です。
有効な投資だったかご判断をいただければと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社