増田氏借金1.4兆への倍増は投資なのか現地で検証

新宿区議会議員の伊藤陽平です。

前回までのおさらいになりますが、2泊3日の岩手県への一人旅を企画し、増田ひろや候補の県知事時代の成果について徹底検証を行ってきました。

増田ひろや候補がファーストクラスを利用していること、公共投資を積極的に行ったことで7000億円の借金を1.4兆円に増大させたことが話題となり、批判が集まりました。
しかし、ファーストクラスはルールに基づいていた、必要な未来への投資だったとして「いわれなき批判」という文書を発表し、ご説明をされました。

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しかし、自分はファーストクラスを利用しておいて、他人のファーストクラスの利用を批判したり、もちろん政治家なのでルールは自分で変えるものですが、県議会議員から「不況だからファーストクラスの利用はやめてほしい」と質問があったにも関わらず、自らが答弁することもなく課長による答弁を通じて要望を却下をしていたという話などが徐々に浸透してきました。

また、私が先日発表させていただいた記事では、増田県政を象徴する競馬事業についてご紹介させていただきました。
多くの方に拡散をいただき、アゴラでも1位をいただくことになりました。
増田候補競馬に投じた330億円の闇は今も超深い

増田ひろや候補は先日のネット討論会で競馬について「かつての先輩方はこれまで競馬事業は収入になっていた。今もきちんと運営されている。これまでの投資が岩手県の姿を変えて、未来への投資が進んでいる。」と総括されていました。
しかし、現在も収益どころか今でも330億円の元本が返済されることもなく、競馬改革推進室で職員が奮闘しているなど負の遺産を引きずっていることをご紹介させていただきました。

増田ひろや候補は任期最後の定例会期間中の会議、「任期が終わって管理者、知事を退いた後でも、その退いた後の立場で、こうした問題について自分としてできること、最善を尽くしていきたい。」と発言していながらも、現在まで続く問題は知らんぷりをしていることも忘れてはいけません。

さて、本日は改めて、増田ひろや候補が知事時代に行った事業をいくつかご紹介し、その建設時のコスト(職員へのヒアリングに基づく数字)を、私が現地で撮影したリアルな写真を見ながら振り返ってみたいと思います。

まずは、アイーナ いわて県民情報交流センター(245億円)から。

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その名の通り、情報の受発信を行う施設です。
岩手県政に関する情報が公開されているはずだと思って行ってみました。

増田ひろや候補は、情報公開を推進した改革派の知事としても知られています。

情報公開に期待をしていましたが、最も読みたかった統計関連の資料はたったのこれだけ。。

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公共事業についての有力な資料は確認できませんでした。

あまりに資料がなさすぎたので、仕方ないので岩手県庁内にある行政情報センターへ行きました。

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確かにこの部屋にはたくさんの資料が用意されています。
今度こそ決算関連の資料などを通じて公共施設に関する情報が得られるかもと思っていましたが、思わぬ落とし穴がありました。

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なんと、決算関連の資料は過去5年分のものしかなく、増田県政に関する情報は確認できなかったのです。
情報が調べられないということで、選挙的には良いディフェンスになっているのかもしれません。

議員として、自治体の情報公開を推進していかなければならないといけないことを改めて痛感しました。

お次は、岩手県立美術館(108億2600万円) です。

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アイーナと同じく、曲線が美しい建物です。
平日ということもありますが、ガラガラでした。

担当職員にランニングコストについて聞いてみると、2億3000万円と教えていただきました。
借金がある状態でさらに費用負担が増額するという意味では、負債だと理解した方が個人的にはしっくりきます。

最後は、増田候補が成功事例として取り上げた岩手県立大学(494億6800万円)です。

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いわれなき批判という文書でも、卒業生6000人のうち2000人が岩手県の企業へ就職したと増田ひろや候補が自身でPRするほど最大の成果と言えるでしょう。
しかし、費用対効果についての言及は一切ありません。
例えばコストを約500億とすると、増田候補が強調する県内に2000人の就職という成果に対して1人2500万円の投資をしていたと見ることができます。

大学のどの部分に価値を感じるかは人によって異なると思いますし、増田ひろや候補も自信を持ってPRしている事業に私があえて評価を下すことはいたしませんが、みなさまにもしっかりとご判断いただければと思います。

数百億円規模で公共事業をガンガン行っていけば、借金が7000億円から1.4兆円に倍増するのは納得できます。

実務家として売り出す増田ひろや候補の評価は様々あると思いますが、現地視察へ行った結果、少なくとも未来への投資になったと評価できるものはありませんでした。
都民の財布から東京都へ納税という形で送金するわけですが、誰にお金を預けたら良いかを考える材料にしていただければ幸いです。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社