新宿区でアクティブラーニング開始。教師の話より、自分で動く学びを

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

先日、文教子ども家庭委員会として、新宿区立落合中学校へ訪問させていただき、授業見学を通してアクティブラーニングの様子を見せていただきました。

最近は、区議会でもアクティブラーニングという言葉が取り上げられるようになりましたが、私が小中学校へ通っていた頃には聞いたことがありませんでした。

改めてアクティブラーニングについてご説明させていただきます。

アクティブラーニングとは、子どもたちが主体となって能動的に学ぶ学習手法のことです。
日本では、教師が決まった教科書を用いて大勢の子どもたちを同時に指導する、一斉教授という手法による教育が推進されてきました。

この方法が選ばれてきた背景には、それなりにメリットがあったからです。
まず、教師が決まった教科書を用いることで、一定の質を保つことができます。
あるいは、同時にたくさんの人数を教えることができるため、コストパフォーマンスにも優れているとされていました。
一方で、子どもたちではなく、教師中心の学びの場になってしまうという批判もありました。

私が子どもの頃を思い出してみても、やっぱり自分に合わないなと思うことはよくありました。
例えば、授業の内容が簡単だと感じている場合、教師の話を聞くよりも、演習を通じて学びたくなります。
そして、反対に教師の話についていけない場合には、ついていけなくなった瞬間から何も身につきませんし、ひたすら苦痛の時間がやってきます。

もちろん、一度話を聞いただけで何でも記憶してしまう人もいるとは思います。
場合によっては、8割以上が教師の話を聞く時間になってしまうこともありますが、授業内容とぴったりレベルが合致した子どもでなければ、教師が話している時間は、無駄な学習になっている可能性があります。

見学をさせていただいたのは、理科と英語の授業でした。

理科では、以下の問題に対して各班ごとに発表するというものでした。

ヘリウムの入った風船をお盆の上におさえつけます。
両手を放してお盆を落とすと風船はどうなるのでしょうか?

1.風船は落ちずに上がる
2.その場にとどまったのち、あがる。
3.いっしょに落ちる。

実際には風船がないところで、これまでの知識を用いて回答をするというものでした。
各班ごとに様々な議論を重ねている様子を見ることができました。

私が中学校に通っていた頃も、理科の授業では最初から答えが教えられず実験を通じて学ぶなど、もともと能動的な性質がある授業が多かったようにも思います。

英語の授業では、教室内にいくつかヒントが掲載されていて、その内容から答えを出すものです。

以下のようなヒントが与えられ、トランプ大統領を当てる問題などが出題されていました。

I lived in New York.
I live in Washington, DC.

教室を立ち歩いたり、話をすることもOKです。

昨年も落合中学校で授業を見学させていただくことがありましたが、生徒の皆さんは私語一つなく静かに授業を受けられていました。
その時の光景と比べると、イキイキとした表情で授業を受けていたことが印象的でした。

教師はあくまでサポート役。
こうした学びの手法を導入していくことの意義はあるでしょう。

私にとって教育は、議員になって取り組ませていただきたいテーマの一つでした。

学ぶ手法についても改革が必要ですが、根本的な問題として日本の教育カリキュラムが玉手箱のように時代遅れになってしまっていることや、世界水準の教育へと改革を行う必要性については、議会でも提言を行なっているところです。

過去のブログもご参考↓
日本まずいぞ…インド系インターナショナルスクールで真の教育格差を目の当たりに

新宿区の教育を世界水準に引き上げるためにも、できれば文教子ども家庭委員会に継続して所属し、引き続き現場へ足を運びながら提言を繰り返していきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社