大ヒットの「お金2.0」!ボコられた自由主義もブロックチェーンで息を吹き返し、民間政治家時代が幕開け

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

少し前に、今話題のメタップス佐藤社長の本「お金2.0」を拝読。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) | 佐藤 航陽 |本 | 通販 | Amazon

ブロックチェーン等の新たなテクノロジーの登場により仮想通貨が誕生するなど、社会に変化が起きています。
お金の正体に迫る非常に素晴らしい書籍ですので、ぜひご一読いただければと思います。
佐藤社長は長い間新宿区で事業を展開され、経営者として素晴らしい実績があるだけでなく、経済学や哲学、政治にも非常にお詳しく、「お金2.0」や過去のブログでも一部ですがハイエク等が取り上げられていたり、以前から注目しておりました。

近年、日本では社会主義的な政策がスタンダードとなってきています。
自民党や共産党など、政党によっていくら予算をつぎ込むかという程度の差はありますが、微差の範囲で同じような政策が打ち出されています。
与野党を差別化するポイントが安全保障など特定の分野に偏り、生活者目線の政治は議論が不十分になってしまっているように感じていました。

渡瀬裕哉さんの記事もご参考に。

アベノミクスが新自由主義という人は馬鹿か確信犯 – アゴラ

現実に目を向けると、例えば北朝鮮と韓国という、条件がほぼ同じだった国同士で、政治体制の違いによって豊かさに大きな差が生じています。
壮大な社会実験の結果からも、減税や規制緩和が豊かさに直結することは明らかです。
私が若い議員という立場から見ると、今の政治は若い世代に負担をかけて活量を削ぐものであり、何よりも将来世代に負担をかけることから目を背けているいるため、到底納得できるものではありません。
そのため、自由主義的な政策も推進するよう、バランス感覚を大切に活動してまいりました。

日本では、自由主義=悪のような風潮がありますし、よく弱者切り捨てだと批判の対象になっています。
自由主義はセーフティネット等の福祉を認め、弱者を切り捨てることではありません。
北朝鮮と韓国の現在の状況を考えれば理解いただけると思いますが、相対的に豊かさを向上させることで、貧困の問題を解消することを目指しています。
マルクスVSミーゼスあるいはケインズVSハイエクなど、社会主義VS自由主義でバトルが行われてきましたが、自由主義者が主導権を取ることはありせんでした。
特に日本のアカデミックな領域では、自由主義は絶滅危惧種のような存在です。

そんな過去に敗れたかのように見え、日本でもスタンダードではない自由主義者たちの理論が、今、テクノロジーの力で真価を発揮しようとしています。
例えば、これまでは中央銀行による中央集権的な貨幣制度しか選択肢がありませんでした。
しかし、現在ではブロックチェーンの登場によりビットコインのような政府が介入することのない非中央集権型の新しい仕組みもあります。
これまで自由主義者たちは、政府の介入による問題点を説いてきましたが、実現には至りませんでした。
政治が国や自治体など地理的な条件に縛られ、合意形成を取ることへのハードルが高かったことも要因の一つでしょう。
これからは新しいテクノロジーによって自由主義者たちの知恵が活かされるフェイズです。

私も含めて、自由主義を掲げる政治家は当選が難しい、あるいは仕事に結びつけることが難しいと言われてきました。
しかし、テクノロジーによってこれまでにない全く新しいの仕組みが登場したことは、チャンスだと感じています。
これまで政治によって切り捨てられてきた人々たちの意思で、新たな社会を生み出す可能性も見えてきました。
民間の立場から見ると起業家がパブリックセクターの役割を担うようになり、私のような議員の視点からは民間政治家時代が幕開けしたように見えます。
従来の政治家志望が政治家になるのではなく、仮想通貨を発行するなど自分で新しい仕組みを民間で作ることで、理想の社会を実現していくことも増えるでしょう。

ミーゼスやハイエクなど古い本も多いですが、年末年始を利用して、新しいビジネスのために自由主義者の本を読んでみるのもありかも?

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社