ポリテック最初の出口は、ECサイトで物が売れる時代にネット選挙「のみ」で勝てる可能性に挑むこと

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

先日は、四谷三丁目で「IT×政治の会」がありました。
ベンチャー企業でポリテック関連の事業をされている方や、現職の政治家などが集まり、刺激をいただきました。

ポリテックについては、政治家だからこそできる領域で私も全力投球していきます。
これまでも自主的に、AI議員などポリテックに関するプロジェクトに取り組み、政治の可能性を広げる活動をしてきました。
しかしまだ達成できていない最もインパクトが大きなことは、やはりネット選挙だと考えています。

2015年の新宿区議会議員選挙では、無名の新人にも関わらず、私のサイトでは6万ものアクセスがありました。
もちろんリアルの支援者がサイトにアクセスしていただけることはありますが、一度も会ったことがない方でネットでの接触のみで得票に結びついたのは、おそらくごく一部です。

一方で、実は一度もお会いしたことない方から、
「インターネットで伊藤さんのことを知って投票を済ませた。」
というご連絡を数十件いただきました。
ネット選挙は非常に難易度が高いことを痛感したと同時に、選挙結果には少し影響していたことは間違いありません。

現物を見なくても、ECサイトで物が売れる時代です。
もちろん、政治に体温が不可欠なことはよく理解しています。
しかし、過去の実績からも、やり方次第ではリアルを介さずにネットのみで当選できる可能性もあると確信しました。
若い世代のライフスタイルを考えると、ネットのみで当選する議員があらわれることもおもしろいです。

ネット選挙のみで勝ったことを証明するためには、以下の2点をクリアしなければなりません。
まず、確実に有権者のみにリーチをすることが大切です。
選挙区の有権者が入力するであろうキーワードで検索エンジン対策を行うことなど、選挙区対策はある程度絞ることは可能です。
次に、本当に支持が得られているのかを可視化する必要があります。
アクセスが多くても本当に得票につながったのか、炎上しただけなのかは不明で、不特定多数を対象とするインターネットの難しさがあります。
例えば、新宿区議選の場合得票ラインは概ね1,500票です。
具体的な選挙に関する投票依頼はできませんが、支援者を増やすことはできます。
ネット経由で過去の最低当選ラインを超えれば、事実上のA判定とみなすことはできます。
首長選挙や国政選挙のような万単位の票が必要な選挙では、ネットのみで1000人を超える支援者を集めることは難しいですが、区議選くらいは不可能ではありません。

方法論は過去の取り組みから絞れてきました。
どのような方法で実装するかについては、最も効率の良い方法を検討しています。
ネット選挙のみで勝てたと証明できた人は私は知りませんし、この取り組みが炸裂すれば選挙の常識を塗り替えることになります。

新宿区議会議員でも、議会報告や政策についてはほとんどネット上には投稿されていません。
これは、ほとんど票につながらないからに他ありませんし、リソースを割かないことはある意味で正しい判断かもしれません。
しかし、ネット選挙に価値があることを証明することで情報発信に強い政治家が増えれば、有権者にとっても政治が身近になります。
今年は街頭活動などアナログな政治活動を主軸にしますが、ネット選挙の研究にも全力で取り組んでまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社