AI議員に挑戦する理由は、政治を未来に進めたいからである

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

少し前ですが、AIの研究をされている自治体系シンクタンクの会議に出席させていただきました。
他にも取材等でAI議員の活動についてお話する機会が増えてきたので、改めてプロジェクトの概要についてお伝えします。

まず、AI議員プロジェクトでは、本物の議員として私がAIのプログラムを書いています。
パソコンさえあれば、専門的な情報やソースコードにアクセスし、議員でもAIに触れることができます。

その上で、このプロジェクトには二つの側面があります。
一つは、AI(ディープラーニング等の機械学習)を活用し、議員に関する仕事を効率化することです。
住民意見をディープラーニングで分析する取り組みを行いました。
これまでは膨大な住民意見に対して、人の手でチェックを行われてきましたが、AIを取り入れることで、どのようなカテゴリーのご意見か、あるいはポジティブかネガティブかを、瞬時に判定することが可能です。
行政サービスでも画像認識等が活用されていますが、AIによってこれまで人が行なっていた作業を効率化することも可能です。

二つ目は、AI等のテクノロジーが普及した未来を前提とした、民主主義のあり方を考えることです。
以前、新宿区議会の議案をナイーブベイズ分類器で審査するシステムを発表しました。
あくまで、過去の議案態度をコンピュータが読み込み、議案の本文に単語が登場する頻度によって分析が行われるものです。
さらに、議案に出てこない背景までは対象とならないことなど、課題もあります。
ただ、議案審査システムの先に、コンピュータによる直接民主主義の実現があります。
間接民主主義では、直接的に政策を決めることはできず、「決定者の決定」に関与するにとどまります。
有権者の意思を示すためには、議案ごとに考えを表明する機会を設ける必要があります。
これまではコストがかかりすぎるため不可能とされてきた直接民主主義も、コンピュータやAIの普及で実現可能性は高まっています。
一方で、どのようなシステムであれば受け入れられるかを議論する段階になるでしょう。
政治家の仕事は未来をより良く変えることであり、特にこの点を意識した活動にすることが現職として最も重要です。

AI議員に挑戦する理由は、政治の未来が楽しみで、ワクワクしているからです。
日本で初めてAIに挑戦した政治家として、少しでも政治をより良いものにしたいと考えています。
政治の未来にご興味のある方は、AI議員プロジェクトで、ぜひご一緒しましょう。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社