インフラ老朽化と公民連携で本庁舎対策

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本庁舎対策等特別委員会で、公共施設マネジメントの専門家、東洋大学 根本祐二先生にご講演をいただきました。

新宿区公共施設等総合管理計画策定にもご尽力をいただいた先生で、庁舎についてもインフラ老朽化の観点から考えないといけないとご説明をいただきました。
高度成長期にインフラ投資を集中的に行っていましたが、その資産が集中的に老朽化したとしても対応する予算が足りなくなるとご説明がありました。

サービスレベルを維持・向上させ費用を削減する公共施設マネジメントを推進することで政策転換が必要だと提案されていました。

施設と機能を分けて議論することの重要性についてお話されていました。
集会所ではなくファミレスで集会を行う例えはとてもわかりやすく感じました。

新宿区は様々な条件に恵まれている自治体だと思いますが、考慮事項として、規模の圧縮、複合化、フリーアドレス・ペーパレス、防災性の向上などが挙がっていました。
さらに都市部の場合は、余剰不動産の活用やPPPの活用は重要だとおっしゃられていました。

都市部であれば、資産価値が高いためそれらを活用することがとても重要です。
新宿区役所周辺の公示地価を参考に潜在価値を見積もり、本庁舎建設費は庁舎を差し引いた額はプラスになる可能性が高いようでした。

つまり、新宿区の本庁舎は財政負担なしで建て替えができる可能性があります。
本庁舎は老朽化が進んでおり、安全性の観点からも現有施設にコストをかけて維持し続けることよりもメリットがある可能性があります。

スキームが確定したわけではありませんし、もちろん経済的なメリットのみを追及するということではありません。
どのような本庁舎が必要なのか住民と対話を重ねることが最も大切です。

30年後を想定するとDXがさらに推進され、庁舎のあり方も大きく変わっていると思いますし、未来の議論を進めたいです。
要望に対して税金を投じて対応するというこれまでの手法ではなく、議会での議論や意思決定を通じて本庁舎対策が区民にとっての新たな価値を生み出す機会にできればと思います。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社