本日から2泊3日文教子ども家庭常任委員会の視察です。
今年、新宿区でも区独自の学力調査を導入するということが決定しました。
そこで、先進的な自治体の事例を研究するため、本日は秋田県に来ています。
実は、秋田県は全国学力テストで1位です。
中でも、特に教育に力を入れているという大仙市でお話をお伺いしてきました。
たくさんの素晴らしい取り組みがありましたが、
いくつかピックアップしてご紹介します。
まず、教育に関して東京都と比較した際の大きな違いについて。
大仙市には小学校・中学校が公立しかありません。
そして学習塾の利用率は2割未満となっています。
大仙市の多くの子どもは、公立学校での教育を中心に勉強をしています。
学力の向上には、しっかりと勉強の時間を確保することが大切です。
大仙市は全国平均と比較して、1日の学外学習時間が長い傾向にありました。
そして、子ども、親、教師がつながるツールとして、
「一人勉強ノート」という取り組みを行っています。
「一人勉強ノート」は、文房具店などで販売されている一般的なノートを利用しており、
子どもが学習計画を立て、教師がコメントし、親が確認をする、といった
コミュニケーションをとるためのツールとして機能しています。
驚くべきことは、教育指導部長の子どもの頃(半世紀以上前)から導入されていたということです!
次に、大仙市には「教育研究所」という、
学力調査などのデータを分析する研究機関があります。
区政に関する研究をし、レポートを配信する新宿区のシンクタンクである
新宿自治創造研究所のようなポジションです。
教育研究所では、教育指導部から数名、
データ分析のために非常勤でICTを専門とする職員を2名、
採用しているとのことでした。
県や国でも学力調査は行われていますが、
一年ごとにより詳細な成績を把握するために、
市独自での学力調査が行われています。
学力調査の結果をもとに、
市全体で共通する傾向をデータベース化し、分析することで、
最適化された教材をインターネットを通じ学校へ共有しています。
また、5教科約30名、優れた教師により構成される
「学力向上推進委員会」という組織もあります。
このように、市と学校が協力をし、
学力向上へ取り組んでいる様子が理解できました。
公立学校しかないから頑張るしかない。
と教育指導部長がご説明されていたことが印象的でした。
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単にデータだけに基づいた授業をしているわけではありません。
一流スポーツ選手や芸術家と触れあう機会を設け、
夢を持った子どもを育てることにも力を入れています。
大変魅力的な秋田県大仙市。
教育に携わる方はぜひ一度視察に行かれてはいかがでしょうか?^^
明日は青森県八戸市へお伺いさせていただく予定です。
本日はこの辺で。