緊急事態宣言でも子どものセーフティネットとして学校を封鎖すべきではない

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

世論も大きく変化し、緊急事態宣言への賛同が集まり、発令されました。
新宿区内の影響についても、改めてご報告させていただきます。

世論に逆行するようですが、区には子どもに関する事業を最大限維持するように、また都にも施設の利用については柔軟な対応を求めるよう要望しています

基本的には、登校をしないことが望ましいと考えています。
私の価値観としては、平時から学校が合わないお子さんは、無理して出席をすることも必要ないと考えています。
また、学校は教育をするために存在し、それが原則ということに異論はありません。
しかし、子どもが家族以外の大人と接することができるセーフティネットとしての役割を担っていることが実態です。

昨日ご報告させていただいたように、給食調理に携わる方にご協力をいただき、昼食提供について決まっていました。
ありがたいことに、お弁当の配達、子ども食堂等に取り組まれている方もいらっしゃいますが、緊急事態宣言以降は、活動が減少することが予想されます。

昨年度に休校を実施した際には、生活保護世帯には給食費相当の支援を行っていました。
しかし、金銭的な事情に加え、別の複合的な事情により食事を用意することが難しい事情を抱えている場合もあります。
給食よりも美味しく、栄養のある食事をご用意できる場合は何も問題ありません。
特に食事が用意できないご家庭ほど児童福祉の観点から自宅にいることも、今の時点では感染症と同じく子どもにとってのリスクとして考えております。
給食当番等もございませんし、スペースの確保等の対策を行って実施をすることになります。

オンライン教育についても格差の問題が指摘されていますが、先進的なご家庭の足を引っ張る必要はありません。
苦手な単元を克服したり、高校や大学レベルの学びに挑戦するなど、カリキュラムにとらわれず勉強をしていただく機会だと考えています。
しかし、ボトムアップのために学校による子どものケアや端末の環境整備を進めることは不可欠だと考えています。

保育園や学童等についても、以前から可能な方はご自宅で、お仕事等の事情が難しい方はお預かりする方針でした。
これは、医療従事者も含めて、必要なお仕事もたくさんあるためです。
同じような内容ですが、渋谷区のように、
「原則保育園は休業で、例外としてお預かりする。」
と少しだけスタンスを変更をすることも効果は期待できます。

命と給食を天秤にかけるのかとご批判も当然ですし、ある立場からは間違っていると思われてしまうでしょう。
しかし、究極的には、ケースバイケースで区民に向き合うこと以外にはないと考えています。
登校、登園しても、しなくても、どちらでも良いと感じる方がいらっしゃいます。
また、新宿区では昼食提供や保育所を開けることが正しいと考えましたが、他の自治体では事情に応じて対応が異なることも認められるべきです。

計画をすることよりも現場で自由な対応を可能とするために区政に取り組みます。
リーダーシップもない曖昧な対応ですが、区民のみなさまと議論を重ね、限りある財源と権限でベストな政策とは何かを引き続き詰めてまいります。

賛否両論ある中で、行政や個人への厳しいご意見も見かけます。
新型コロナウイルス感染症により、不利益が生じた場合は、政治家の判断に問題があるためだと考えています。
現場や暮らしがお辛い立場にある中、人と人との争いで疲弊してしまうことのないよう、政治家への厳しいご意見、ご提案をお寄せいただきたいと考えています。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社