公共施設のスクラップ&ビルド、自治体で国際公会計基準(IPSAS)も

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

今朝は学生のみなさまと早稲田大学周辺のお掃除を実施する予定がありました。
お昼休みの時間にお掃除をするので微妙なところでしたが、遠方から参加される方もいらっしゃるので大変残念ですが早めに中止の判断をしました。

早稲田大学パブリックサービス研究所の作業部会があるので、どちらにしてもキャンパスへ行きました。

研究所では公会計による公共施設マネジメントについて研究を行っています。
宇城市、吹田市、精華町の職員のみなさまから事例をご紹介いただきました。

以前から公会計に熱心に取り組まれており、監査法人へ連結B/Sの調査を委託するなど先進的な取り組みが行われていました。
他自治体と比較して地方債や退職給付引当金が大きいということを特に意識されたそうです。
企業でもP/L重視から国際的にも重視されているB/S重視へ転換を進めてきました。
自治体において現金主義は重要ですが、より長期的な視点でB/Sも活用は重視されていないので、経営改革に活かすことが重要です。

宇城市では公共施設の統廃合を進められてきました。
図書館を集約・廃止しなければ破綻するということを市長が説明してまわられたようです。
残す図書館をCCCに委託したようで、宇城市では初めてのスタバも入り33倍の来館者になったようです。

公民館や老人福祉センターを廃止して防災拠点センターへ作り替えるという取り組みもありました。
宇城市は熊本地震を経験しているため防災が最重要課題として認識され、マンホールトイレなどを整備しています。

新宿区で似たような議論が行われていましたが、「老人福祉センターのお風呂を楽しみにしている」とおっしゃられる方からご批判あったようです。
お風呂の利用者が30名ほどしかいないにもかかわらず高額な費用が発生していることを丁寧にご説明されたようです。
さらに、高齢者福祉センターを残す場合はその地区に防災拠点センターは作らないと説明されたようで最終的には廃止をされています。

吹田市と精華町の財務書類が共有されました。
また、吹田市ではわかりやすい財務書類を作成することを意識されていました。
国際公会計基準IPSASを意識して独自の財務書類を作成されています。
企業会計に似た基準であり、市税やインフラの考え方も優れていると考えられたようです。
総務省の統一的な基準についてもあわせて公開されているようです。

地方から会計基準レベルまで議論できるよう引き続き議会活動に取り組みたいです。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社