ネットヤジ問題から一般市民が考える!ネットで政治は動くのか

a0002_008024塩村議員、鈴木議員に対するネット上でのヤジがすごいことになっていますね。

 「もう○○議員は終わりだ」

という、多くの凄まじいコメントを見ました。

一方で、女性蔑視に関する発言はネット上での著名人による拡散などにより世界中に広まる形になりました。

 

change.orgでは署名も集まっており、社会問題にまで発展しました。

私たちは、都議会本会議内で女性差別発言をした自民党都議会議員を特定し厳正に処分するよう、自民党東京都連に対して強く求めます。

さて、○○議員は本当に終わりなのか?また、インターネットで政治は動くのか?を考えていきたいと思います。

そもそも論として

今回の件で、有権者の中にも

「支持していたのに騙された!」

と思う方がいらっしゃるかもしれません。

当事者の議員の方々はネット上で非常に多くのヤジを受けています。

これらのネット上での攻撃について、今回は「ネットヤジ」という言葉を使います。

そもそもインターネットでは、何かきっかけがあると、叩いて叩いて叩きまくるという文化がもともとあったので、今回のネットヤジも珍しいものではありません。

注目をされることにより、当人の情報が世に流れることはありますが、
その大半が一次情報ではないため、どの程度正確性があるのかが分からないという側面もあります。

実際に社会のために身を削って頑張っている社会起業家の知人も、

「売名行為だ」などを発端に多くのデマを書かれることになっていました。

また、ネット選挙が最近話題になりましたが、TwitterなどSNSを見ていた僕からしたら、世の中が動いたと感じていましたが、
結論として効果はほとんどない(例えば家入さんは十万票の壁を越えられなかった)ということがあります。

これらの結果から、ものすごーく有名な人でない限り、

「有権者へどれだけ直接寄り添えたか」

が最も重要な指標だと証明されたと考えられます。
(家入さんの場合はたしか二回しか街頭演説はなかったと思います)

本当に○○議員は終わりなのか?

まず○○議員は終わりというのはどのような意味でしょうか。

今回のケースでは辞任、もしくは議員としての信頼を失う、つまり次回の選挙で票が集まらず次回は落選するということを指していると思います。
(誹謗中傷、事務所へ卵をぶつけられるなど嫌がらせ等に関しては適切な対処が必要だと思います!)

ネットヤジで拡散されている内容としては、女性蔑視を反対する内容と、当事者である議員の方々に対する内容の2つが大半でした。

今回の件は、議員個人の話とは全く別次元の話として考えることが妥当であるため、前者の女性蔑視の件にむいては、署名も集まり世の中を大きく動かしたと思います。

また、議員個人へのネットヤジは、ネット選挙の盛り上がり同様、社会への実際的なインパクトはさほどないのではと考えております。

ネットで議員個人に対して批判が殺到している多くの場合、
「そもそも支持をしていなかった層」
によるネットヤジである可能性が高いのです。

つまり、ほとんど票に影響しないと考えています。

今回の件で、
「もともと○○議員は大好きだったけど、過去にあんなことやこんなことがあったなんて詐欺だ!大嫌いになった!」
という人が、わざわざ投票行為を行うというのは、一体どれくらい可能性としてありえるのでしょうか?

今回批判の対象になるような内容は、選挙以前から情報は世に出ていました。

そして、議員個人が今後獲得する票の変動として最も大きな要因は、
「このようなことがきっかけで、会派を離れることでの獲得票が落ちる」
という可能性の方が、今行われているネットヤジの何倍も影響力が高く、選挙の勝敗を左右するように思えます。

議員個人へのネットヤジが広がり、それが発端となり、鈴木議員は会派を離れることになりました。

間接的ではありますが、ネットが政治に対して影響を与えることももあると明らかになりました。

果たしてネットで政治は動くのか?

女性蔑視反対の多くの署名が集まったこと、鈴木議員が会派を離脱することになったこと、議員によるヤジが今後減少するきっかけを作ったことなど、

今回の件は「ネットは政治への影響力がある」ということを証明する事例の一つであると思います。

ネット上で政治を動かす影響力を持つ条件としては、

•議員のプライベートな問題ではない
•社会問題に対する民意

に限定されるでしょう。

ネットヤジのも支離滅裂な内容が多く、有権者がそれを取捨選択することは困難でしょうし、やはりそれ自体の影響力は小さいと思います。

また、次回の選挙までは三年ほどありますが、私は有権者と直接会うなどリアルの活動に力を入れている議員に軍配が上がると思っています。

 

問題が炎上しながら続投する場合は厳しい戦いになると思いますが、
次回の選挙で適正な判断が下ると思うので、議員の皆様は有権者に寄り添う姿勢を常に忘れず活動を続けていただきたいと思います。

最後になりますが、

今回の件では、明らかに根拠のない誹謗中傷が特に多く目にとまりました。

都議個人に対してこれほどの誹謗中傷をすることは異常であり、

個人的には大変落胆しております。

特定の議員をこれだけ落としにかかるということは民主主義としては良いことでありますし、
きっと意見を書く方は政治に対して非常に真剣なんでしょう。

しかしですね、
プライベートなことは確かに大切ですがあまり効果的ではないと思われるので、
せっかく熱意がお有りならば適切な論理でネットを通じて社会的問題を届ける道がオススメですよ。

以上でございます。それでは失礼します。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社