ハイクオリティな新宿公園が24時間オープン→19時閉園になった理由

本日のテーマは新宿公園です。

もともと公園が「暗い」という声も上がっており、子どもたちも安心して遊べる明るく見通しの良い公園へと、平成27年4月にリニューアルオープンされました。

観光客が訪れる新宿二丁目の近くということもあり、良い公園だという噂はSNSで国内外へと広まり、人が集まるようになりました。
そこまでは良いのですが、深夜に飲食をしながら騒ぐ人たちも増えてしまいました。

私も担当課から当時の様子を写真で見せていただきましたが、100名以上が集まり、警察も駆けつけるような状況でした。

騒音によって近隣の方が眠れない状況になりました。
あまりにうるさくて二重ガラスにした住民もいらっしゃったようです。

掲示物により深夜に騒音が発生しないように周知をしていましたが、区外からいらした方や外国人の方などが集まることもあってか、状況は改善しませんでした。
苦渋の決断として、公園を4月〜9月は19時半、10月以降は19時に閉園することになりました。

近隣にも24時間開放されている公園がありますが、そこには人は集まっていないようです。
夜でも明るく、近所にコンビニなども充実している良い公園だからこそ、人が集まって騒いでしまうのです。

これから1000万円近いお金を投じフェンスをつくる予定で、今では、閉園の時間になると自然と人が出て行くとのことです。

憩いの場として利用された方にとっては、何も悪いこともしていないのに閉園時間が早まり、残念な思いをしていると思います。

今回の新宿公園は被害が大きいため、すぐに再開することは難しいと思います。
本来であれば規制をするのではなく、新しい仕組みを取り入れることで対応していくべき問題だと思います。

公園に関してはこのような事例もあります。
「公園の音」大人がぶち切れる その意外な解決策(J-CAST)

地域と共同で公園を運用しているところがあった。京都市南区の「火打形公園」のスケートボード場だ。多いときは日に100人近くのボーダーが、朝8時から21時まで滑る。大変な騒音だが、周辺28軒の民家から苦情は来ない。

スケボー仲間のリーダーが、ルールを作って地域に申し入れたのだ。汚さない、時間を守る、ルールを破るものがいれば、閉園を受け入れると。他の公園からはすでに閉め出されていた。

住民は初め反対だったが、挨拶をするようになり信頼関係ができ、今では共同で清掃作業をしたり、スケボー教室を開いたり。すると、音が気にならなくなった。「内容がわかっているからね」

「騒いだ人が悪い」で片付けるのも良いですが、せっかく人が集まる魅力ある公園のため、これからずっと19時閉園が続くというのも勿体無いと思います。

今の時点で良い解決策はありませんが、地域の方と来街者がどのようにお互い合意形成をとっていくのか、何か良いアイデアがあれば是非コメント等いただければと思います。

それで本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社