こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
本日は第四回定例会で一般質問に立ちました。
トー横キッズについて質問しましたのでご報告します。
新宿区長選挙でも話題になりましたが、トー横キッズを取り巻く問題は深刻であることから、区外に住民票がある子どもも含めて課題解決に取り組むことも求められています。
新宿区はこれまで歌舞伎町安全・安心対策事業助成等を行っておりますが、継続的に対応することが必要です。
まずは、より近い場所でのアウトリーチ活動が必要です。例えば東京都は新宿区役所前のスペースを活用して女性を対象とした支援を行ってきました。
しかし、トー横キッズの中には、区役所までは行けないという方もいるそうです。
これは区役所に行くのが面倒であるという意味ではなく、区役所までの道は特に怖くて道を歩きたくないと考える女性がいるためです。
また、犯罪やトラブルへの対策が必要です。トー横で問題を抱えているのは女性だけでなく、男性もいらっしゃいます。
例えば、特殊詐欺等に巻き込まれてしまうケースもあります。現場では、トー横に通う子どもたちから「問題が起きる場合は子どもではなく大人が悪い」という意見を聞きました。
これは本当にその通りであり、犯罪やトラブルに巻き込まれないような対策を行い、もし巻き込まれた場合は速やかな支援が必要です。実際、犯罪に関わってしまったことで行政に相談することを躊躇して、支援が難しくなることがあります。
行政が柔軟に対応して子どもたちが安心して相談できるような環境を構築する必要がありますが、現時点では行政以外のNPO等の団体による支援が望ましい場合も多いと考えています。
トー横キッズ等の子どもたちは、新宿のトー横だけでなく、大阪のグリ下などへ夜行バスを使って集団で移動しています。このような状況がある限り、新宿区だけではなくより広域な支援が必要になります。基礎自治体は国や広域自治体と比べてアウトリーチや情報収集などに強みがあります。国、都道府県、区市町村、また民間団体と役割を分担し、継続的に広域なコミュニケーションが必要です。
以下、質問と答弁です。
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伊藤 3期目の主要政策として「いわゆるトー横キッズをはじめとした青少年・女性対策」に優先的に取り組まれるということでしょうか。意気込みと今後取り組みたいことがあれば教えてください。
犯罪やトラブルに巻き込まれてしまった子どもたちが、行政に相談しにくいという現状について、区ではどのように認識されていますか。また、どのように対応されますか。
東京都は新宿区役所前で女性を対象にした支援を行っていますが、新宿区役所まで行けないという子どもたちもいるようです。支援のためトー横をNPO等が利用できるようにすることで、アウトリーチの機会を増やすことが必要だと考えていますが、いかがでしょうか。
吉住区長 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、以前にも増して行き場を失った子どもたちが歌舞伎町に集まり、トー横キッズとして取り上げられ、社会問題になっていると認識しています。
現在、歌舞伎町のシネシティ広場等に集まっている子どもたちの中には、行政機関と関わることで、自宅に帰されたり、警察に検挙されたりするなど、自身が望まない状況になると思い、行政機関へ相談に来ていただけないのではないかと考えています。
こうした状況を踏まえ、区ではこれまで、歌舞伎町安全・安心対策事業助成金、子ども未来基金や協働推進基金の助成金の仕組みを活用して、子どもたちへの声掛け、食事の提供などに取り組むNPO等への支援を行っています。
また、地元商店街や警察等とも緊密に連携し、子どもたちが犯罪やトラブルに巻き込まれることにないよう、取り組んでいきます。
そして、これらの支援活動を行うNPO等を通して、児童相談所や医療機関につなげる等の対応を行っています。
また、NPO等との情報連携を通して、子どもたちは歌舞伎町だけではなく、都内の繁華街や他府県の繁華街等へ移動していることも把握しています。
今後も、トー横キッズにかかわるNPO等団体や警察、地元商店街などとの一層の連携強化を図り、アウトリーチをはじめ、より効果的な支援につながるよう取り組んでまいります。
さらに、同様の問題を抱える他自治体との意見交換等、必要に応じて国・都などに対して連携や支援を要望し、シネシティ広場等に集まる子どもたちの安全・安心を守ってまいります。
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新宿区長選挙の際に吉住区長への取材でも意見交換をさせていただきました。
改めて議会でも質問をしましたが、新宿区に住民票のない子どもたちも含めて安全・安心を守ると宣言をされています。
私も引き続き現場の状況を確認しながら、NPO等のみなさまとも意見交換を継続して議会で議論を行っていきたいと考えています。
それでは本日はこの辺で。