本日も決算特別委員会でした。
住宅政策について質疑をさせていただきました。
先行きの見通しが立たず、経済的な格差が激しくなる中で、
住宅弱者のために、時代に適した住宅政策が必要だと考えています。
新宿区には、中堅ファミリー世帯を対象とした「区民住宅」があります。
新宿区はこの区民住宅に対して6億2400万円支出をしています。
非常に大きな金額の税金だと思いますが、「借り上げ費用」とのことでした。
また、調べてみたところ区民住宅は276世帯分ありました。
6億2400万を276世帯で割ると、
なんと、一世帯あたり約226万円もの支出となっています。
抽選の倍率について調べてみると、
非常に人気が高く倍率30倍から100倍程度の物件まであります。
高額所得者は対象外と所得要件はありますが、基本的には抽選に左右される、
まるで宝くじのようなあまりに不公平な制度ではないでしょうか。
中堅ファミリー層への支援も大切ですが、
社会的弱者を対象とした住宅政策に力を入れるべきだと思います。
住宅政策は、物件の所有や借り上げを廃止し、
住宅に限定した経済的支援を実施する、
バウチャー制度へ移管することが望ましいと考えています。
まず、費用対効果の観点から、
すべての公営住宅は税による運営をやめ、市場で取引がされていることが大切です。
既に抽選に当選し区民住宅へ入居されている方には、
希望により特例住宅バウチャーを支給し、
これまでと同じ部屋を同じ家賃で借りていただけるように配慮をします。
そして、段階的に中堅ファミリー層に関しては、
子どもにツケをまわさない未来のためにご理解をいただき、
この層への区民住宅へのリソースは削減していくことが適切だと考えています。
次に、社会的弱者が対象となる新宿区の区営住宅(上記の区民住宅とは別)に関してです。
区営住宅は、新宿区が物件を保有し、維持管理をしています。
まず、区営住宅の物件を民間企業へ売却し、こちらも住宅バウチャーを導入します。
維持管理コストを無くし、市場による価格競争が起こることから、
社会的弱者へ更に手厚い支援をしていくことが可能になるのではないでしょうか。
また、空き家対策が課題でもある新宿区ですが、
空き家のリノベーションと住宅バウチャーをセットで事業化することで、
リノベーションまちづくりのきっかけを作れるなど、
大きな成果を発揮することもできるのではないかと思っています。
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これまでの議会の議事録を拝見しましたが、
「公営住宅の充実を!」という話は頻繁に登場しますが、
住宅バウチャーなど新しい住宅政策に関する質疑や答弁は確認することができませんでした。
なぜ、このような非効率な事業を行っているのか質疑をさせていただいたところ、
「補助金等もおりてきておりまして。。」
とのご答弁をいただきました。
補助金があるからと言って、費用対効果について十分な説明がつかない事業を行うことは、
民間市場で日々努力を続ける納税者からすれば、大変失礼な話だと思いました。
国や都からおりてくる税制度には、非常に深い問題がありますが、
官僚的な体質を一新し、すべての区民が納得できるような政策を考え、
引き続き提言を続けてまいります。
それでは本日はこの辺で。