学生起業の苦い体験に基づく 起業政策論

net本日は起業の話。

今回のはガチガチに意識高い(笑)の内容なのでご注意を。。

僕は大学3年の頃に友人と事業を開始しましたが、 独立したての頃には、理念と志以外はマジで何もなく、 ヘトヘトになりながら、パスタをすする日々を過ごしていました。

そんな頃に思っていたことがあります。

この国は起業家を尊重しない国だし、こんな状態では起業家は減少していく

と、頑張っても成果が出ない自分と重ねながらこんなことを思い虚しくなる日々が続いていました。

シリコンバレーのような起業家のエコシステムを形成する必要があるよ!

いやいや、億単位の資金調達がバンバン決まってるし、そんなこともないんじゃないか?

という意見を調達経験者からよく耳にしました。

もちろん僕に努力が足りなかったと言えばそれまでかもしれません。

しかし活動を続けるうちに、 資金調達とは起業家に熱意があることが条件にはなるものの、 一定のスキームで行えば、高い確率で獲得できるということを理解しました。

そして、一度そのサイクルに巻き込まれれば、まわりの支援を受けて次のステージにいく際も容易になります。

僕はこう思いました。

現在資金調達が可能で、投資やノウハウが活発なのはあくまで起業家界隈の話であって、

一般市民からの距離はかなり大きなものです。

そこを埋めない限り、 本当のエコシステムが形成されることは難しいです。

特に効率よく活動する方法を知るまでにハードルが高すぎるため、 身近に起業家がいない限りは結局たどり着くまでかなりの壁を越えなくてはなりません。

それは運によるものが非情に大きいですし、人脈を得るために労力を割きすぎるというのも、 あまり効率的な環境だとはいえません。

起業のサイクルに入れなければ、誤った方法で活動をすることになり、想定していた成果がえられません。

ではどうしたら良いか。

起業に関する政策として考えられる話は、

起業の認知度を上げること

教育に起業を取り組むこと

が非情に重要だと思います。

全員が起業家になる必要はありませんが、 まずは社会のムード的に起業について多くの人が理解する必要があります。

例えば、起業に関するノウハウが世の中にでまわっていてすぐにアクセスできるような状態にならなくてはせっかく天才的な才能があっても、起業するまでの課程で失敗してしまう確率が高まります。

これは、東京など特定の地域だけでなく、 全国的にならない限りは起業自体がマイノリティになるでしょう。

また、若いうちから起業のセンスを磨く必要があります。

学校教育では、社員になる未来を想像することが可能性的に高くなってしまうでしょう。

教育カリキュラムとして職業体験がありましたが、 あくまで社員になることが前提でした。(ただし、現在も社員になってどう活躍するかという観点は考慮されていないと思っています。)

時代は終身雇用、年功序列賃金は崩壊しつつある昨今は、 起業家体験は必須です。意識が偏るのは当然です。

また、スラムダンクが流行った時はバスケ部が人気で、テニスの王子様が流行った時はテニス部が人気といった背景はどこの学校も一緒だったようなので、

漫画やテレビドラマの影響の大きさから起業コンテンツを全国的に流す必要があるでしょう。

きっと広く創業補助金などで税金を分配すること以上に、 コンテンツを通じて多くの人がワクワクするような経験を若いうちに積むことで世の中ムードは変わると思います。

知識を得て、多くの人が起業にインセンティブを感じ挑戦するきっかけを掴めれば優れたアイデアが登場し市場は活性化すると思います。

導入の部分に高いハードルを課すことで起業が一部だけのものになってしまうことは良いことではありません。

起業が一般的な社会になるためには、 根本的な部分の変革が必要でありまだまだ遠いと思いますが、
引き続き個人的には意識高い(笑)キャラを徹底して一つでも多く効率的な起業を生み出せればと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社