プロボノが地域包括ケア、そして新宿区を活性化する

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は、東京都と新宿区の共催イベント「新宿区地域活動応援講座『新たな視点で 元気になれる!! 〜稲城市の介護予防活動の成果とプロボノの活用へ』」にお伺いしました。
新宿区は「大都会」や「若者の街」というイメージもありますが、実は高齢者の単身世帯数は34.5%で日本一という側面もあります。

以前も戸山にある暮らしの保健室、地域包括ケアについてブログでご紹介させていただきましたので、こちらもご参考に。

過去のブログはこちら↓
高齢化5割の戸山団地、「暮らしの保健室」が生まれて6年目

介護予防のアプローチとして注目されているのがプロボノです。
プロボノとは、日頃はビジネスに取り組んでいる方がそのスキルを活かして、ボランティアとして地域などで活動されることです。
私もウェブサイト制作や運用、マーケティング支援などを、ボランティアで行なってきたこともあります。
また、議会活動の際には、コンピュータの専門的なスキルをお持ちの方にボランティアとしてご協力をいただいたことで、活動の質が高まり、少しですが区政にも影響を与えることができました。

東京都はプロボノに着目し、専門的なスキルを持ったビジネスパーソンが地域福祉の現場で活躍できるよう、取り組みを進めてきました。

詳しくは東京ホームタウンプロジェクトのページをごらんください↓
いくつになっても、いきいきと暮らせるまちをつくる | 東京ホームタウンプロジェクト

イベントでは、稲城市の先進的な事例などもご紹介いただきました。

まずプロボノを受け入れる側である、稲城市で活動される団体の方も、
「行政からの情報提供があってプロボノを導入した。」
とおっしゃっていました。
その方は80歳を超えている方で、プロボノという言葉も始めた聞いたとのことでした。
新しいものを受け入れるスタンスで、その団体とプロボノとの相性は良いのだなと感じました。

その団体でプロボノとして活動する、普段は外資系IT企業にお勤めのプロボノワーカーの方にもお話を伺いました。
団体ではプロジェクトマネージャーとして、事業評価を行われているそうです。

このような形で活動の成果が見えるようになりました。

その団体が活動するエリアでは、要介護認定率が低かったそうですが、プロボノワーカーによって、なぜそのような結果が出たのかを確認することができたそうです。

プロボノワーカーの方が活動を始めたきっかけについてお話されていましたが、
「おもしろそうだなと思った。」
とおっしゃっていたことが大変印象的でした。

また、実際にプロボノとして活動され、
「地域活動されてる団体にはモチベーションが高い方が多い。ビジネスマンとして共感できる部分がある。」
とコメントされていました。

金銭的な対価がなくても地域に貢献したいと考えるビジネスマンは、一定数いらっしゃると思います。

最近このような記事が拡散していました。
地方は結局「若者」を排除して自ら衰退する | 地方創生のリアル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

私も若者の有志とボランティアに取り組んでいた際に、自分の力が不足していたことから苦い経験をしたことがあります。
シニア世代の方に威圧的な態度をとられたり、無茶な要求を突きつけられたり、地域に貢献したい一心でスタートした取り組みがトラブルに発展してしまうこともあります。

新しいものを地域に取り込むためには、綺麗事だけでは決してうまくいきません。
そのため、気持ちの良いマッチングにするためにも、稲城市のように行政が間に入ってサポートを行うことは、一定の成果に繋がっているように感じました。

新宿区議会でも他会派の方がプロボノについて質問されていました。
専門的なスキルを持ったビジネスマンがたくさんいらっしゃるので、地域包括ケアに限らず、地域で活躍いただける場を見つけていきたいです。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社