特養・日本版CCRCで都市部杉並区から南伊豆町を地方創成。現場で見えた課題

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

昨晩現地入りしてゆっくり観光もさせていただきましたが、本日は増田寛也氏が関わられている、杉並区と南伊豆町が提携し事業を行う特別養護老人ホームの建設現場の視察と、町役場にてレクチャーをしていただきました。

過去のブログはこちら↓
増田寛也氏が杉並区で実現へ。日本版CCRCで東京圏、地方、高齢者にプラスか

本日のプレジデントをお読みになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は私の名前で一本、関連する記事が出ています。

表紙は小池百合子都知事と池上彰さん!

PRESIDENT (プレジデント) 2017年5/29号(「孫子」入門) | |本 | 通販 | Amazon

普段のブログと比べると、プレジデント流の編集が施されているため、多少異なるテイストではありますが(!?)、ご興味のある方はご一読いただければと思います。

本案件に力を入れて政務調査を行なっていますが、都市部が提携する前例のない地方創生の事例として、今後新宿区や他の特別区がどのように地方と連携するかを決定する上でも重要な意味を持つ案件です。
細かいことはプレジデントをご一読いただければと思いますが、当ブログでも改めて問題を整理します。

まず、杉並区の健康学園という喘息等をもつ児童を対象とした全寮制の教育施設の跡地に何をつくるかというところから、議論がはじまっています。
そして杉並区で特養で待機されている方がたくさんいらっしゃるということも、一つの問題です。
ご承知の通り、都市部においては特養を増設するハードルが非常に高く、原則は区内で対応する場合であっても、定員オーバーで賄えなければ地方で増設という流れは十分に想定される流れでしょう。
しかし、津波のリスクがあることからも現在の場所は適さないとして、結局は町有地を活用して別の場所に建設することになりました。

その場所にはこのような看板も。

南伊豆町では土石流のリスクは特段珍しいものではありません。
また、特養の基本は木造ですが、土石流の危険が及びそうな箇所は鉄筋コンクリートで対応するということです。
しかし、窓から土石流の影響を受ける可能性もあり、本当に対応できるのでしょうか。
当初は健康学園跡地活用という大義(?)もありましたが、それとはまったく関係のない事業になってしまい、さらに、なぜこの場所に建設するのかという点には疑問が残ります。

都市部も地方もwin-winの事業だとされていますが、都市部に税負担ある分(杉並区6億円 年600万円)、待機児童など諸問題を抱える中で、他自治体に建設する特養の建設費を特定の特別区が負担するということの是非は、検討が必要でしょう。

また、南伊豆町までは、今回は車を利用して現地へ向かいました。
経路検索によると、杉並区から南伊豆町まで3時間30分から5時間30分程度かかりますが、実際には4時間程度かかりました。
電車でも同様に4〜5時間30分程度必要で、駅からの距離を考えると、車以外でのアクセスは厳しいと言えます。

入居者の容態が悪化した場合も、急遽駆けつけることはほぼ不可能と言って良いでしょう。
そして、ここまで距離が離れると、従来の交友関係を保つこともできません。

そして、気になる医療について。
2次救急は隣町で対応できますが、3次救急は天城山を越え、70キロほど離れた順天堂大学付属静岡病院まで行く必要があります。
どちらの病院にも車で視察に行き「天城越え」を経験したわけですが、1時間半程度かかり、決して楽な道のりではありませんでした。
介護度が高い方ほど緊急搬送される可能性もあり、都市部の方は心配されるのではないでしょうか。

下田メディカルセンターにて。

順天堂大学付属静岡病院にて。

もちろん都市部には限界もありますが、仮に特養を新たに増設するということであれば、片道4時〜5時間もかからないよう都市部からの近さ、駅からのアクセスの良さ、医療の充実等の条件を満たした場所が望ましいでしょう。

都知事選挙の際に岩手県へ行政視察を行いましたが、これまで増田寛也氏が関与してきた政策は、多額の税金を溶かしながら成果が出せないなど、大きな問題があるものばかりです。

今回も一見すると、都市部と地方が協力して社会問題を解決する素晴らしい事業に見えますが、果たして本当に地方創生を可能とするものでしょうか。
何よりも、税負担をしている杉並区民にとってメリットのある事業になることを期待します。

補助金に依存した地方創生の限界に気がつき、これからは都市部を巻き込んだ地方のあり方が必ず議論になります。
新宿区も伊那市と提携していたり、各自治体でそれぞれネットワークがありますし、その関係性は時代に合わせて見直されることになるでしょう。

杉並区役所や杉並区議会議員の中に、現地に足を運ばれた方がどれだけいらっしゃるかわかりませんが、机上の空論ではなく現実を考える必要があります。
また、杉並区に関わらず特別区の議員や職員であれば、必ず価値がある視察になると思うので、杉並区、南伊豆町の視察をオススメします。

南伊豆町は自然豊かで良いところでした。
また、職員の方も優秀で、大変丁寧にご対応いただきました。

地方創生について、本当に効果的な事業へと改革を行う必要があります。
明日は南伊豆町での体験から地方創生について考えてみたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。