対策バッチリ、うちの街は絶対安全!がありえない以上、地域防災力の強化は自治体の超重要政策

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

昨日から一泊二日で参加させていただいた市町村アカデミーで地域防災の研修について、具体的に学んだことをご紹介させていただきます。

まず初日は、名古屋大学山岡耕春教授による、巨大災害の特性についての講義から始まりました。
ご専門の地震に関して、過去の災害被害者など基礎的な知識や自然現象の予知が難しいことを学びました。
例えば、1週間以内に被害地震が発生する確率が1%と聞いても、個人の単位ではあまり気にならないかもしれません。
しかし、1万人の住民がいる自治体の場合、その1%に被害が及ぶと考えると、期待値として100人の被害が出ると考えることもできます。

次に、群馬大学大学院片田敏孝教授から「想定外に立ち向かう地域を育てるためには」というテーマでお話がありました。
今年の7月には、30mm以上の雨(ワイパーを最大にしても見えにくい状況)が51回も発生しています。
このような状況を事前に正確に予測することはできなかったようです。
さらに、温暖化の影響で台風の巨大化の問題もあります。
「うちは雨が少ない街だから安全だ!」
という常識が通用しなくなったのは、温暖化の影響です。
そのため、過去の実績から豪雨災害を予測することはできません。
また、単年度で9割は災害が発生しないということは、個人レベルで問題がないように思えるかもしれませんが、2年間安全な確率は81%、3年間で・・・と年月をかければ、決して油断できるものではありません。

そして、片田教授といえば、釜石市の事例が有名です。
こちらの記事もご参考に。

小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない 「想定外」を生き抜く力 WEDGE Infinity(ウェッジ)

住民は津波のリスクがある地域ということを認識しながらも、過去100年被害がないこと、そしてこれまでの津波の高さを参考に、
「この程度なら逃げる必要はない。」
などと甘く考えてしまう傾向にありました。
詳しくは先ほどご紹介させていただいた記事をお読みいただければと思いますが、片田教授が防災教育に取り組まれたことで住民の意識を変わり、多くの命を守ることができました。
釜石市を襲った津波は一般的には想定外の災害の部類に入るものですが、片田教授のような専門家の中には、リスクを認識されていた方もいました。
私たち議員はこうした情報を誰よりも早く察知し、行政に提言していく役割を担っているものだと改めて感じました。

研修二日目は、小池洋恵熊本市議から、ご自身の熊本地震の経験を交えながら、初動の重要性についてのお話をいただきました。
小池市議は自宅が倒壊するほど被災されたそうです。
現時点では災害を完全に予測できず、事前に用意したシナリオ通りに話が進むことはない、というお話があり、具体的な事例を理解することができる機会となりました。
また、私たち議員の役割も考えなけれななりません。
現場では役に立つどころか、邪魔になってしまう可能性もあります。
議会として何をすべきか、事前に検討が必要です。

研修の最後は、議会・議員に何ができることは何か、というテーマでパネルディスカッションが行われました。
コーディネーターは、人と防災未来センター主任研究員の中林啓修先生です。
実は私も個人的に大変お世話になっている、防災のプロフェッショナルです。
10月の決算特別委員会でも危機管理に関する議論をさせていた際に、オールハザードアプローチやインクルーシブ防災について取り上げましたが、これら中林先生から教えていただいたことでした。

現職の陸前高田市議会、大分市議会、南国市議会、熊本市議会が登壇されました。
巨大災害の経験や議会BCPなど先進的な取り組みなどのテーマについて、パネルディスカッションが行われました。

議会BCPについては過去のブログもご参考に。

災害発生後に行政に丸投げで議会は無力?BCPで万全な備えを

災害下の民主主義、議会ならではの行政や住民とのコミュニケーション、そして議会BCPに関する重要性について、共有する機会となりました。
私も災害が発生した際には、私の場合にはインターネットでの情報発信など、自分だからこそできることがないかを今からしっかりと考えてまいります。

すべての研修に共通していたことは、シナリオ通りに災害が発生するという前提では対応できないということです。
例えばハザードマップは大変参考になりますが、あくまで行政が想定したシナリオの一つです。
さらに大きな災害が発生する可能性を前提に考える必要があります。
危機管理や都市計画などベストを尽くすことはもちろんですが、災害発生時には地域が自主的に対応しなければなりません。

今週は区外の予定が多く、明日からは3日間、文教子ども家庭委員会の視察です。
図書館改革、ICT教育、ひとり親支援など、私が進めてきたテーマについて、現場を見せていただく機械になります。

今回、ひとり親支援で有名な明石市への視察が実現しますが、これはチャンスだと考えています。
明石市は、子ども政策、障碍者政策など、先進的な取り組みをされている自治体です。
昨年に個人的に訪問させていただき、市長や担当課にお話をお伺いさせていただきました。
加えて、同じく昨年に新宿区子ども家庭部も視察し、新宿区内のひとり親支援の充実にもつながりました。

個人的な視察ではなく、文教子ども家庭委員会全委員の公費による視察を実施する以上は、一つでも政策へ反映させます。
視察の内容についても、また改めてブログでご紹介させていただきます。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。