お金と時間の寄付!民間で1億円とボランティアを集めた新宿区四谷「東京おもちゃ美術館」の公民連携がすごい

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日から高校生政治家体験(議員インターンシップ)がスタートしました。
初日は東京おもちゃ美術館へお伺いしました。

東京おもちゃ美術館

館内には貴重なおもちゃが展示されています。

また、赤ちゃん木育広場など、子育て世帯にとっても魅力的な取り組みが行われています。

子どもにとっては上質なおもちゃで楽しくあそべる場であり、大人はアートとしておもちゃと向き合える素敵な空間でした。
実はこの東京おもちゃ美術館は、公共施設の常識を覆すほど素晴らしい公民連携の取り組みにも注目が集まっています。
館長にはお忙しい中、高校生・大学生たちに区役所では学べない夢のあるお話をしていただきました。
ありがとうございました。

東京おもちゃ美術館の取り組みは、中野区でスタートしました。
旧四谷第四小学校が廃校になったことがきっかけで、その校舎を残したい地元の方が立ち上がり、当時中野にあったおもちゃ美術館さんを訪ね、四谷への移転交渉が行われました。
旧四谷第四小学校の校舎は昭和の初め頃に焼けてしまいましたが、その校舎を復元しようと寄付を集めたところ、想定を上回るほど多額のお金が集まったそうです。
そしてドイツ人設計士による立派な校舎を建てられました。
しかし、移転すると言っても公的補助はありません。
施設を改修するためのイニシャルコストは1億円ほどで、さらにランニングコストとして家賃も1,000万円程かかります。

東京おもちゃ美術館さんは、このお金はなんと民間で集めてしまったのです。
その手法は「一口館長」として寄付を募りました。
なんと6,000万円も集まったそうです。
さらに金融機関と理事からの借り入れで、予定していたイニシャルコストの1億円を達成してしまいました。

また、お金の寄付に加えて、時間の寄付、つまりボランティアも行われています。
東京おもちゃ美術館さんはボランティアが中心となり運営されています。
また、おもちゃインストラクター等の講座を行い20名の参加者を募集したところ、4,000円の受講料が必要にも関わらず、なんと180名も集まったそうです。
360名ほど講座を受講された方がいらっしゃり、その方たちによっても美術館が支えられています。
オープンした後も、斬新な企画にたくさん取り組まれてきました。
どの企画もワクワクするもので、その魅力が伝わりクラウドファンディングや寄付で大きなお金が集まっています。

インターン生と共に、多田館長から学ばせていただくことが多い1日となりました。

公共施設のあり方が見直される中で、全国に東京おもちゃ美術館の事例が広まっています。
新宿区内では、区民の方が中心となり、先進的な公民連携の取り組みが行われていることが最大の強みです。
私も議員として提言を行う一方で、区民としてグリーンバード新宿チームやCode for Shinjukuを通じて街がもっと良くなるよう活動に取り組んでまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社