新宿区とColaboについての一般質問

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

バスカフェ事業について質問しましたので、ご報告させていただきます。

新宿区では、東京都を相手方として庁舎を目的外利用することを認め、一般社団法人Colaboさんのバスカフェ事業が行われています。
しかし、東京都で住民監査請求が行われ、2月28日まで再調査が行われています。
昨今ではバスカフェに人が集まりトラブルとなったり、インターネット上で拡散されています。

都の事業ではありますが、区の資産が利用されているため、新宿区として実態把握を行うことは必要であると考えています。
過去に男女共同参画課長が現地に足を運ばれた際は、中の様子を把握するなど詳細な視察は行われてこなかったようです。
事業の特性、また過去の経緯から男性が視察をすることは難しいのではないかと思います。

過去にColaboさんから男女共同参画課職員がセクハラをしたと指摘があり、Colaboさんの担当を外されたことがあったようです。
その他にも議員の視察が問題視されました。
スーツ姿の男性についてネガティブなコメントをされています。

様々なトラブルがありましたので男性であれば躊躇する気持ちもわかります。
しかし、ブラックボックスにしてはいけないと思います。
女性職員が視察することで実態把握を行うべきです。

他にもColabo代表や弁護団について様々な問題が指摘されています。
代表の方がインターネット上で中年男性を「キモイおじさん」と表現していることに対して、区民からも不快であるとご意見をいただきました。
また、地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」の女性キャラクターについて「性差別で性搾取」と投稿したことでファンを傷つけSNS等で炎上しています。
さらに、Colabo弁護団が「アダルトビデオは、女性を性的に虐待している」と発言したことで性産業に従事される方が抗議をされています。

新宿区は、過去にColabo代表が登壇される講演を行い、謝礼も支払われていました。
もちろん、思想信条など自由ですが、税金を投じた男女共同参画事業に関わる場合は別です。
このようなスタンスの方に新宿区が仕事をお願いする必要はあるのでしょうか。

以下、質問と答弁の要旨です。

伊藤 Colaboさんに関して、東京都とはどのようなやりとりをされているのでしょうか。2月28日以降、コミュニケーションの機会はありますか。
視察ができていない状況で、Colaboさんの事業で区の施設が利用されています。男性職員が中に入って視察を行うことが難しいのであれば、女性職員による視察を実施すべきと考えていますが、いかがでしょうか。
新宿区役所前でトラブルが発生し、インターネット上で動画が拡散されていることはご存知でしょうか。また、区としてどのように対応していますか。
バスカフェ事業を新宿区役所で実施しなければならない理由はあるのでしょうか。東京都に対して、都の責任でハイジアなど青少年が集まる場所からも近い都の施設を活用することなど要望されてはいかがでしょうか。
過去にColabo代表に講演を依頼していましたが、中年男性、エンタメ、性産業に従事する女性等へのスタンスが男女共同参画と逆行しているように思います。このような団体や関係者に区から依頼することは問題ではないでしょうか。また、委託する際の適格性についてどのように判断されているのでしょうか。

吉住区長 はじめに、バスカフェ事業についてです。東京都とは、必要に応じて、協定書の締結等について連絡を取っています。
2月28日以降は、ご指摘の住民監査請求において勧告された再調査の結果について、問い合わせる予定です。
バスカフェ事業の視察については、この事業が都の委託事業であるため、区としてご指摘の中に入っての視察を行う必要があるとは考えていません。
ご指摘のトラブルの発生及びインターネット上の動画の拡散については、承知しています。区としては、都に対し、事業活動における安全確保について、情報収集と必要な監督について申入れをしたところです。
事業活動を行う場所については、歌舞伎町周辺であること、電源の確保などの事情から、現在の場所で実施されています。今後も、都から申請があれば、可能な範囲で協力していきます。

次に、講演の依頼についてです。区が実施する講演の講師を選定するに当たっては講演のテーマに造詣が深いこと、学識や業績、講演実績等を総合的に考慮して、判断しています。
過去に、「女性への暴力」をテーマにColaboの代表者に講演を依頼したことがありますが、適切だったと認識しています。

区議会において別の議員さんからは新宿区としてColaboさんを支援すべきというご意見もありました。
過去にも女性への暴力をテーマに講演が依頼されていますが、団体関係者は男女共同参画と逆行することで多くの人を傷つけるようなご発言を繰り返しており、連携先とは問題があると改めて訴えました。

新宿区として視察の予定もなく前向きな答弁はありませんでしたが、少しだけ他会派の議員からも共感が得られた感触はあり、問題意識は共有できたと思います。
この問題については新宿区にご理解をいただけるよう引き続き取り組みます。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社