予算不要の「仮」電子申請!?既存のフォームやワード・エクセルを活用した申請書等作成の負担軽減へ

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

先日の、電子申請に関する代表質問のご報告をさせていただきます。
ICTの普及やバリアフリーの観点からも、すべての手続きを電子化することが望ましいと考えています。
今後は現在も活用されている東京共同電子申請・届出サービスや、マイナンバー制度を活用した電子申請が普及する流れになると思いますが、システム開発も必要であるため、段階的に推進されていくことになります。
一方で、ワードやエクセル、あるいは区が保有する既存のフォームなど、既存の仕組みを活用することでコンピュータを利用した書類作成が可能になります。

既存のフォームはこんな感じです。

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ちょっとした工夫で区民の利便性が向上できるのであれば、ただちに取り組むべきです。

質問原稿の全文はこちら。

2017第3回定例会代表質問

以下、質問と答弁の要約となります。

伊藤 新宿区の電子申請に関して、現在の進捗と今後予定している取り組みがあれば教えてください。
電子申請によらず紙で得た情報はどのようにデータ化して業務に活用しているかお答えください。
現在PDFで公開されている申請書等について、提出時に手書きである必要はないと考えていま す。WordやExcelなどで公開することが望ましいと考えますがいかがでしょうか。
既存フォームを活用することで、電子化が可能だと考えますがいかがでしょうか。

吉住新宿区長 新宿区における電子申請の現状と今後の予定についてのお尋ねです。
現在、新宿区では、公文書公開請求や住民票交付請求をはじめ、8分野、32手続きが電子申請として利用可能となっています。平成28年度の実績は、2004件で、特に、駐輪場の利用申請が821件と、多くの皆様にご活用いただいております。
今後も引き続き、電子証明書による本人確認や、申請データの信憑性確保など、適切な情報セキュリティ対策を講じながら、申請手続きの簡素化等の取り組みを進め、区民の利便性向上と業務の効率化に努めてまいります。

次に、電子申請によらず、紙で得た情報のデータ化についてのお尋ねです。
区の窓口や郵送等で提出のあった申請書や添付書類など、紙で受け付けた情報については、職員が情報を手入力し、データ化することで、各種申請処理や統計処理に役立てるなど、効率的に活用しています。

次に、区ホームページで公開している申請書等について、PDF形式だけでなく、ワードやエクセル形式でも公開すべき、手書きの必要はないのではとのお尋ねです。
区では、各種手続きの申請書や届出書をダウンロードできるよう、区ホームページで公開しています。
提出いただく申請書や届出書の記載事項は、申請手続きの要件にもなること、自著や押印が必要なものもあることから、区のホームページでは、法令等で定められた様式をPDF形式で公開することを基本としています。しかし、それぞれの手続きの性質や記載事項等によっては、ワードやエクセル形式でも公開しています。今後、手続きの厳格性だけでなく、区民等の利便性向上を図る観点から、可能なものについては、データ入力出来る形式での公開に努めていきます。

また、区の申請手続きに、既存の問合せフォームを活用することについてです。
既存の問合せフォームは、区ホームページから区政へのご意見・ご質問を受ける際に、改ざん防止措置や情報の暗号化がされるもので、これまでも、このフォームのしくみを活用し、イベントや会議への参加者の募集等を行なっています。
一方、区の各種申請手続きにおいては、個人情報を取り扱うことに加え、多くの手続きでは厳格な本人確認が必要となるため、システム的な安全管理措置や公的個人認証機能がある「電子申請サービス」を利用していただいています。
今後も、区のそれぞれの事業の性質に応じて問合せフォームを活用するなど、申請手続きの電子化に対応してまいります。

財政的な負担がかかる事業に関しては、
「予算が必要だから無理です!」
と答弁をいただくことが多いです。
お金をかけない範囲で、すぐに提案を行うことが求められています。
特にICTの活用に関しては、アイデア次第では大きな価値を生み出せる可能性もあります。
ぜひ皆様からも斬新なご意見をいただければと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社