教育長「PTAの地域活動は自主的なもの。無理のないよう配慮を求めているところ。」

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

群馬、そして震度6弱の大阪と地震が続いています。
被害に遭われたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。

先日の代表質問で、子育て世帯に優しいPTA活動について議論をさせていただいたので、ご報告させていただきます。

以前からPTA活動に関して様々な提言を行ってきました。
もちろん、多くの場合はPTAの意義を共有し、自主的に活動されているため、問題はありません。
一方で、私の周囲では、
「PTA活動が大変だ。」
あるいは、
「会長の担い手が見つからない。」
などのご意見もいただいております。

PTAは任意団体であり、活動のあり方について教育委員会が介入することは馴染みません。
すでに、ひとり親世帯や共働き世帯の事情を踏まえて、事業の縮小など独自に取り組まれています。
一方で、行政・教育委員会からの頼みごとやイベントの動員要請、地区協議会や育成会の事業、地域協働学校、PTA連合会の行事、スポーツ大会等の協力やレガスの委託事業など、PTA活動は、多岐にわたります。
もちろん、PTAと地域活動は異なる活動であり、地域活動への参加も任意です。
しかし、教育委員会に関わる負担に関してはできる限り減らすことが望ましいです。

他にも、PTA会長等は、地域協働学校の会議への出席を求められます。
会議の内容に関しても、情報共有や意見を求めること自体は、書面やオンラインでも可能です。
また、「PTA会長=保護者代表」と過度な負担をかけないように配慮も必要です。

こうした背景から、以下の質問をさせていただきました。

伊藤 PTA活動と地域活動は、異なる活動だと認識しています。保護者や児童・学校教育とは特に関係ないと思われる行事や活動にまでPTAが駆り出されることについて、どのようにお考えでしょうか。
PTA活動は自主的な任意加入による活動です。その任意団体に、教育委員会主導の会議や行事等の出席を求めることについては、どのようにお考えでしょうか。また、イベントの参加が強制にならないよう、教育委員会が配慮を行うことは可能でしょうか。

教育長 はじめに、PTA活動と地域活動についてです。
PTAは、児童・生徒の健全な育成に寄与することを目的として、家庭、学校、地域社会を結ぶ教育的な役割を果たす社会教育関係団体です。また、地域資源である学校を中心とした地域に住む保護者と教員により組織された団体であり、その活動は地域活動の一つとして、他の様々な団体と密接に連携しながら行われているものです。このため、現在の区内のPTAは、その活動目的に関係するものや、目的を同じくする行事や活動に、自主的に参加しているものであると認識しています。
次に、教育委員会が主催する会議等への出席を依頼することについてです。
多くの保護者が参加しているPTAに対して、家庭教育や学校教育について、意見や協力を求めることは、PTAの目的の実現に向けて、教育委員会と保護者が協力して取り組んでいくために必要なことであると考えています。

次に、イベントの参加への配慮についてです。
教育委員会では、仕事をもち、日中の対応が難しい保護者が多くなってきているPTAの現状を地域団体に伝え、無理のない範囲での参加となるよう配慮を求めているところです。
今後もPTAが本来の目的の実現のために継続的に活動できるよう、負担の軽減に向けて支援をしてまいります。

PTA活動自体は素晴らしいことは理解しております。
ご答弁にあったように、自主的かつ無理のない範囲でPTA活動に熱心で保護者の方が納得している場合はまったく問題ありません。
しかし、ひとり親や共働きなどによっても負担に対する感じ方が異なりますし、地域ごとにも行事等の差があり、まさにケースバイケースと言えます。
熱心な方から負担に感じている方まで、すべての子育て世帯に優しいPTA活動になるよう、引き続き提言を続けてまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社