資本主義を超え労働者主体の社会主義を訴える鈴木たつお候補

選挙レポートのラストは鈴木たつお候補です。

選挙ドットコムの記事はこちら↓
泡沫候補と言われるも、精力的に活動。無所属鈴木たつお編|最年少区議の選挙現場レポート

公式ホームページはこちら↓
弁護士・鈴木たつお〔参議院議員候補東京選挙区〕 – 鈴木たつおとともに歩む会/鈴木達夫公式ホームページ

鈴木たつお候補とお話をさせていただき、最も特徴的だったのは資本主義からの脱却です。

―(伊藤)資本主義は終わりにしようじゃないかということを演説でおっしゃっていましたね。

鈴木候補:資本主義は戦後、高度成長の時代がありました。しかし、1975年ごろ生命力は尽きたと考えています。
労働者の団結を崩してを絞りとっていくということでしか生き残れなかったのが資本主義です。とうとうイギリスで起こったように、本家本元のイギリスから労働者の声が上がってしまった。あれは表向きは移民の問題だと言われていますけどね、本当のところはシティの支配、グローバリズムとかに反対する、イギリスの労働者の反抗です。生きていけないぞという声があったのだと思います。

―(伊藤)社会主義を目指されるということなんでしょうか?

鈴木候補:大きく言うと社会主義ですが、例えば北朝鮮や中国というのはいびつな社会で、発展の契機はない、強度な官僚の支配です。
それとは違う、官僚ではなくて労働者と労働組合が中心となっていく、本来の社会主義を目指します。

―(伊藤)資本主義では経済が発展した方が良いと言われていますが、どのようにお考えでしょうか。

鈴木候補:明日の生活を良くしたいということから人間の歴史は始まるわけだから、貧しさが進行する社会というのは人間社会としてありえないですね。
一部のことが儲かって成長だと言われたとする。経済成長一般にとってみればそれは必要なことですが、ただし、それがどういう形で行われるか。1%の連中が労働者を踏みつけにして、利益を独り占めしていくのが経済成長と言うのか。全体の生活が明日はより良くなるということが、みんなに保障されていくのか。これらが重要になります。

日本も予算を見ると増大の傾向にあるため、政府の力はどんどん強大になっています。

平均的な日本人が税を払うために元旦から何月何日まで働かなければならないかを示した 「納税者の日」は、平成28年度は6月10日です。
つまり一年の半分近くは税金を支払うために仕事をしていることになります。
労働者に大きな負担がかかってしまい、暮らしが政府に支配されているような状況です。

これらを考慮すると、現在の政府は資本主義や自由主義とは程遠い、官僚主導の社会主義的な性質があります。

例えば、結婚ができない理由などは経済的な理由も多いですが、お金を奪いとることで生活が苦しくなり、そして人口減少社会でもあるため、高福祉として還元されたとすべての人が実感するのは難しいでしょう。

労働者を支援する政治が行われているとは言えない状況です。

そこで鈴木候補は、官僚主導の社会主義にこそ問題がある、という点を言及されました。
強大な力を持った政府と仲の良い大企業が旨味を手にすることが常態化したのが、今の社会の実態です。

もちろん、独立したり国外で活躍するという選択肢もあるとは思いますが、歪んでしまった社会にメスを入れることは必要です。

民進党があるじゃないかと思う方もいらっしゃると思いますが、明確に違いがあります。

―(伊藤)目指されている「労働者の政党」といえば民進党もありますが、違いはあるのでしょうか。

鈴木候補:それはよく街頭演説やってても言われるんですよ。(民進党の場合)連合は労働貴族の組合ですよ。結局下の支持に支えられていない。ストライキ一つ打たないでしょ。結局非正規の制度のまま組織率を増すために使われている。そういう意味では労働組合の本来の姿、まずは労働者の生活と権利を徹底的に守る労働組合を再編するという意味で、新しい労働者の政党と言っています。

実は労働組合にも様々な方がいらっしゃいます。
本来は労働者の立場を守るはずの方が、癒着し自らの利益を優先してしまい、労働者の利益とは逆行する行動をとってしまう「労働貴族」と呼ばれる方もいらっしゃいます。

こうした労働組合の腐敗は問題視されていることもありますが、鈴木候補は本当に労働者の声を届ける必要があると訴えられていました。

これから選挙の振り返り記事を選挙ドットコムさんへ寄稿させていただきますが、候補者インタビューは本日で最後とさせていただきます。

お忙しいところインタビューにご協力いただいた候補者のみなさま、選挙ドットコムさま、誠にありがとうございました。

ぶっ通しで都知事選に突入し、新宿区内では候補者が出揃い都議補選の戦いも事実上はじまっています。

それでは本日はこの辺で。