新宿区の憲法「自治基本条例」の今後は?子ども・若者の未来に向けて

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

子ども・若者の区政参加について代表質問をさせていただきました。
その中で、自治基本条例に関する部分があるので、ご説明させていただきます。

自治基本条例は、新宿区の憲法とも言われる条例です。

新宿区自治基本条例の制定:新宿区

私が区政に関わるきっかけは、2014年に新宿区自治基本条例検証会議委員をやらせていただいたことがきっかけです。

自治基本条例は、4年に1度検証が行われていますが、2019年2月2日と3日に、新宿区自治基本条例に関する区民検証会議が開催されました。

私自身も平成26年度の新宿区自治基本条例検証会議では、公募による区民委員をさせていただきましたが、当時とは異なる点もありました。
まず、しんじゅく若者会議のように土日に開催された点、さらに公募と無作為抽出を組み合わせて参加者を募った点です。
当日見学をさせていただきましたが、年齢や性別も様々で、多様なバックグラウンドの方が参加をされていた印象でした。

また、参加者が複数のテーブルに分かれ、グループワーク形式での議論と発表が行われていました。
これは新宿区で実施されている審議会等とは異なる形式です。
若者を中心にハッカソンやアイデアソンなどが活発に行われるようになっていることもあり、このような形式も一般的になりました。

平成26年度のように委員会室で少人数による議論を行うことも大切な一方で、議論の参加者が団体推薦や区議会議員等、特定の層に偏らないよう、他の審議会等もグループワークを組み合わせることが必要だと考えています。

一方で、グループワーク形式だけでは、平成26年度の検証会議のように結論をまとめることが難しいと考えています。

平成26年度に検証を行った際は、住民投票条例、さらに地域自治組織が今後の課題として残りました。住民投票条例に関しては、外国人等の対象範囲についてどのように考えるか、あるいは選挙により選ばれた議会の存在する上で住民投票の拘束力をどのように考えるか、意見が割れています。
さらに、地域自治組織については地区協議会の総括を行うことが不可欠となります。

結論を先延ばしにするのではなく、現時点で必要なことに取り組んでいくことが大切です。
例えば、住民投票条例はすでに他自治体でも事例があります。住民投票を実施するには、民意を二分するような争点が必要です。
しかし、新宿区で実施可能であるテーマは、現時点ではありません。
また、住民投票に必要な費用も、非常に大きな負担になります。

しかし、4年に1度の選挙で区民の考えをすべて反映できるわけではありません。
そこで、意識調査の活用が必要ではないかと考えています。
住民投票条例や地域自治組織が、若者に受け入れられるかも検討が必要です。
住民投票に近い、インターネット投票による意識調査なども考えられます。

さらに地域自治組織は、大幅に見直す必要があると感じています。町会や地区協議会のみならず、NPO等の非営利活動など、自治の形は変わりつつあります。新宿区が想定してきた地域自治組織と、NPO等の自主的な活動は、担っている役割は近いと考えています。
地域自治組織に行政の権限を委譲するというお考えもあると思います。しかし権限移譲の対象は、地域自治組織のような特定の団体ではなく、区民自体が対象となることが望ましいと考えています。また、特定の団体に公費の投入が偏ることなく、各団体独自の人員や財源で活動が行われている状態が、本当の自治ではないでしょうか。

検証の方法についても、次回以降どのように行うか議論が必要です。例えば、議会では特別委員会で議論が行われます。可能であれば議会も検証会議の場など区民と同じテーブルで議論することで、さらに精度が高まるのではないかと考えています。

伊藤 区民検証会議には、どのような方が参加されていましたか。年齢や性別についても教えてください。
区民検証会議で行われた議論を通じ、改善を検討されていることが具体的にあれば教えてください。
住民投票条例、地域自治組織のあり方について、現時点でのお考えをお示しください。また、何かしらの結論を出すべきだと考えています。期限を設けるお考えはありますか。
自治基本条例について、行政、区民、議会が同じ場で議論ができるように改善を進めることが必要だと考えていますが、どのような形式で行うことが望ましいとお考えでしょうか。
他の審議会等も、無作為抽出やグループワーク形式で実施することも有効だと考えていますが、いかがでしょうか。

吉住区長 はじめに、新宿区自治基本条例に関する区民検証会議についてです。
自治基本条例の検証については、条例施行後4年目となる平成26年度に、学識経験者と団体推薦や公募区民からなる検証会議を設置し、区政運営の制度やしくみが条例の趣旨に則して運用されているかどうかの検証を行いました。今回は、区政情報を知ることや区政参加などの「区民の権利」及び地域活動への参加などの「区民の責務」について検証することとし、区民等議会形式で、広くご意見をいただきました。また、住民投票及び地域自治組織についてのご意見もいただいたところです。
検証会議には、無作為抽出による方が42名、公募による方が8名、合計50名の方にご参加いただきました。無作為抽出の参加者42名のうち、20代〜30代の方が10名、40代〜50代の方が16名、60代〜70代の方が12名、80歳以上の方が4名で、男性が17名、女性が25名でした。
検証会議では、「区政運営に関する情報を知る権利」について、区政や暮らしに関してより広く発信することや、迅速な情報発信、インターネットの活用促進による情報提供が進む中で、SNS等を利用しない人への情報格差をなくすことが重要などのご意見がありました。一方、自分たちから積極的に区政情報を知ろうとすることが大切であるとのご意見もありました。「区政に参加する権利」としては、参加を促進するための周知や工夫が重要であることなどのご意見がありました。
また、区民の責務について、まずは自分たちの意識を高めていくこと、自分にできる身近な地域活動や交流に参加していくことの重要性など、様々なご意見をいただきました。
今回の検証では、自治基本条例のことを初めて聞くという参加者がだいたい数である中、会議終了後のアンケートでは、8割以上の方から条例に対する関心や理解が「深まった」あるいは「どちらかといえば深まった」とご回答いただきました。

今後、いただいたご意見・ご提案を庁内で共有し、自治基本条例の趣旨に則した効果的な区政情報の提供や区民の区政参加の促進をはじめ各施策・事業に反映してまいります。

次に、住民投票についてです。
住民投票の実施については、投票の対象とすべき事項、選挙で選ばれた長や議会の権限との関係、投票結果の拘束力のあり方など、地方自治制度との関係において検討すべき多くの論点があるほか、外国人の住民投票への参加についても議論があります。
今回の検証会議においては、「住民投票ができる権利があるなら使いたい」、「意見を表明する場は欲しい」、「ポイントを絞って民意が問える」、「住民投票が行われることで初めて関心を持つことが大事」などの意見がありました。一方、「住民投票を実施する重大な事項があるのか」、「結果の責任は誰が持つのか」、「結果の責任は誰が持つのか」、「民意を問う仕組みはある」、「区長や区議会の権限が優先すべき」、「拘束力がないのであれば、アンケートでもよい」、「住民投票にお金をかけるなら別のことに使って欲しい」などの問題点があげられました。また、実施する際の課題として、「拘束力を持たせるべき」、「結果の扱いは次回の選挙の判断材料にすればよい」、「投票者は日本国民に限るべき」、「外国人の参加がなぜ問題となるのか」など、多岐にわたる多くのご意見がありました。
このため、引き続きこれらの課題の整理を行うとともに、区民や議会の意見を十分に聴きながら、慎重に検討していくことが必要であると考えています。

次に地域自治組織についてです。
地域の区分や地域自治組織に必要な事項を定めるにあたっては、地域の区分の規模や、既存の様々な団体が活動している中でどのような組織が適切なのか等について整理が必要です。
今回の検証会議では、既存の町会・自治会の活用についてのご意見が多く、「町会・自治会活動の周知が必要」、「誰もが町会・自治会に参加できる開かれた環境づくり」、「若い方や転入された方の加入促進による組織と活動の活性化が必要」などのご意見があり、これらを踏まえた検討が必要です。
住民投票及び地域自治組織については、自治基本条例の基本理念に基づき、区民・議会・区の三者が、議論の土台となる共通認識を築いて、引き続き慎重に検討を進めることが必要であると考えます。
次に、審議会等の実施形式についてです。
区民等議会は、無作為抽出した区民の方を対象に参加者を募り、グループでテーマについて討議していただくものであり、日頃区政に参加する機会の少ない区民の方からも広く意見を伺うことを目的に実施するものです。区では、各分野の施策や計画の策定などの際には、それぞれの目的に合った適切な区民参加の手法を活用しています。今後も、こうした手法を活用しながら区民の皆様からのご意見を反映させてまいります。

基礎自治体では、自治の推進が非常に重要です。

行政が主導の「自治」では、特定の層に公費の投入が偏ってしまい、望ましくないと考えています。
行財政改革による既存事業の見直しが不可欠であり、区民主役のまちづくりを進めることが大切です。

また、自治基本条例については、3月16日(土)13時30分から新宿区自治フォーラム2019『多様な主体による地域連携への挑戦』が開催予定なので、ぜひご参加いただければと思います。

新宿区自治フォーラム2019『多様な主体による地域連携への挑戦』を開催します。:新宿区

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。