決算審査で重視すべき法令に適合した適切な会計処理

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

決算特別委員会が開催されています。

議員は政策を実現しなければなりませんので、どうしても要望をする場になりがちです。

決算審査の意義について改めて考えてみますが、逐条地方自治法によると決算審査の目的については、計算に間違いはないか、支出命令等に符号しているか、支出は適法であるか等であると書かれています。

そのため、原則として政策の是非については審査の対象とはせず、上記の視点で代表質問や現在委員を務めている決算特別委員会では質疑を行うことにしています。

まずは決算書が法令に適合し、正確であることが最も重要な着眼点となるため、内部統制を有効に整備運用していくことが求められます。

会計処理には常に人的ミスや不正による誤りが潜在しています。これを防ぐためには、現金の取扱いや手入力を減らしシステム化を進めることに加えて、決算調整のチェックリストを整備し、作業記録を残すことが不可欠です。

さらに、職員間のダブルチェックに加え、担当者と監督者による相互牽制体制を構築し、特に金額的に重要な処理や内部統制による対応が難しい非定型的な処理は上長が関与して処理を行うなど責任を明確にする仕組みが求められます。 

伊藤 最終的に会計室で適切にチェックされるまで実際にどのように整備・運用、改善されているのでしょうか。 

区長 法令に適合した正確な決算書を調製するために、正しい会計処理に向け、財務会計マニュアルの整備、財務会計研修の実施、厳格な会計審査などを通じ、全庁に対し、適切な会計処理を行うよう指導しています。

また、財務会計システムから出力した決算データを各所管課に示し、複数の職員がチェックを行うことによる人的ミスの防止や、現金を取り扱う機会を減らすため、支払は通常、指定口座へ振込むなどの取組も行っています。

引き続き、適切な会計処理のために、職員が理解しやすいマニュアルの整備などの改善に努めてまいります。

議会は会計に関する内部統制をモニタリングする役割も当然負っています。

会計処理において何か問題がなかったかを監査とセットで確認することにより適切なのかを確認します。

引き続き内部統制が適切に機能するように必要な質問を行ってまいります。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社