地球何周ものドライブをするくらいなら、税金はそのままポケットに入れておくべき

少し前ですが、このようなニュースが報じられていました。

なんと地球5周分!? 民進・山尾志桜里政調会長、驚愕の“ガソリン代疑惑”

大分県議が年6万キロ走行、燃料代245万円を計上 政務活動費、監査請求へ

山尾議員が支部長を務める政党支部は、ガソリンを入れるプリペイドカードに入金をしていたようです。
スタッフの独断で行われたことになると思います。金券ショップに行って交換をしていたということが想定されますが、価値は目減し人件費も発生します。

税金をロンダリングしてポケットに入れるのは、あまり経済的ではありません。

これまでも何度かお伝えしていますが、政党助成金や政務活動費などは悪法であり、悪人を生み出す原因になっていると考えています。
政治家を目指す優秀で志の高い方が、このような非効率な行動に走ってしまうインセンティブを与えるような制度は、社会資本の無駄遣いです。

かつて100回以上、温泉に日帰り出張を繰り返して号泣した県議がいました。
山尾議員や大分県議の話は2014年以前のことで、同じような問題は再発していないので、今は問題ない話なのかもしれません。

「真面目に経費を利用して活動している議員もいる」
という話は確かにあるでしょう。
これはあくまで、政治家がルールを逸脱していないというだけで、税金を有効活用しているかどうかは別の話です。

政務活動費は支出先が限定され使い勝手が悪く、事務的リソースの負担も発生します。
また、多くの議員が政務活動費の支出先としているチラシや事務所に関しては、選挙資金への支出が合法化されていると考えることもできます。

本当に市民にとって費用対効果の高い投資になっているかは、疑問です。

政務活動費、政党助成金、議員報酬などは、国民から政治家への送金です。

もちろん、素晴らしい活動をしている政治家もいますが、このような送金は費用対効果の悪くなる可能性が高く、そのまま納税者のポケットにお金を残してもいいと思います。
その上で、必要があれば寄付をするということで、効率的に政治活動をサポートすることができます。

もちろん今のままでは、企業・労働組合・宗教団体などとの関係性が強い政治家の方がお金が集まりやすくなっていきます。

また、税金だけで面倒を見るのではなく、クラウドファンディングを通じた議員や候補者への寄付控除を解禁することなど、創意工夫により問題の解決をするべきです。

人口減少社会では、政府支出の増大にも限界があります。
社会的課題を解決するためには、国民が主役になっていかなければなりません。

最前線で社会的課題を解決するプレイヤーである政治家が、税金をガソリンとして走りまわっているような状況で、果たして国民が主役となり社会的課題の解決ができるような未来を作っていけるのでしょうか。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社