政策知識不要で!らくらく議会質問作成マニュアル

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日から、代表質問と一般質問が始まりました。
私は明日20分お時間をいただき、代表質問をさせていただきます。

質問は以下の内容で行います↓

  • ICTを活用した政策立案について
  • ポイ捨て・路上喫煙対策について
  • 学校選択制度について
  • 保健所の対応について
  • 若者の区政参加について

私の質問は、おそらく11時15分から14時くらいになると思いますが、ちょうどお昼休憩を挟むことになりそうです。

インターンの学生がきていますが、せっかく議会中なので、
「議会質問を作成してみよう!」
という課題を出しました。
これは、単なるワークショップではなく、成果物は実際に議会で私がそのまま音読するものとなります。

そこで、普段どのように議会質問を作ってきたか思い出し、そのパターンを簡単にまとめてお伝えします。

まずは、解決すべき課題を決定します。
自分が困ってることでも、他の人が困ってることでも構いません。
私もよく議会での質問を募集しますが、区民相談やSNSなどを活用することで、課題は見つかります。
主観で決めるよりも、誰かの課題を解決する方がやりがいもあります。

次に、そのテーマに関して考えていきますが、まず行政の常識はすべて捨てます。
会社を立ち上げるつもりで、顧客のニーズを満たし、感謝されながら、売上が出る方法を考えてみます。
例えば、教育や子育てについて考える際は、既存の学校や保育園などの制度の範囲で良くしようと思わず、その制度さえすべて無いと思ってからスタートです。

行政の事業は無料のように見えますが、タダより怖いものはありません。
普通にコスト感覚の欠如した事業が行われていたり、財政制度自体が民間では理解できない非効率的なところもあります。
こうした背景から、裏側ですさまじいコストが発生し、気がつかないうちに住民の財布にダメージを与え続けています。

もちろん、お困りの方に対する支援は大切ですが、安易に役所に任せるという前提自体がおかしく、民間でさらに質の高い支援ができないかも検討すべきでしょう。

こうしてブレストを行うことで、非現実的なアイデアも出てきますが、使えるネタが生まれる場合もあります。

次に、応用できる先進的な事例を調査します。
自治体の事例であればパクることから始め、NPOなど民間の事例も確認します。
また、ビジネスの領域からも、ジャンルが多少異なっても応用できそうな分野の企業を調べます。
ICTなどに関しては、分野を問わず応用しやすい傾向にあります。

その上で、専門家へのヒアリングを行います。
すべての分野において専門家レベルの知識があれば望ましいですが、そんなことはまずありえません。
そこで、質を担保するために専門家の意見を取り入れます。

また、この段階で、自治体の方針や各種統計も参考にすることが多いです。
私が見ている情報は何も特別なものではなく、新宿区のホームページや新宿区議会の議事録など、ソースは誰でも無料で手に入れられるものです。

政治家たちが、専門用語や数字を使って難しそうなことを言ってる様子を見ると、何だかすごそうに見えてしまうものです。
議員になれば、新人もベテランも変わらず質問する機会がありますが、なぜすぐにスラスラ話せるから不思議ですよね。
それは実は、ホームページにアップされている行政資料に目を通しているからです。
また、わからないところは、議員に限らずですが、職員に確認することもできます。
高校の政治経済程度の知識を持っていて、概要版の資料にでも目を通せば、誰でも議員とほとんど差もなく一定のレベルで議論をすることができるものです。
(私も政治経済の教科書で学びなおしました。)

自治体ホームページや議事録サイトで、興味のあるキーワードを入力すれば、大抵の情報は手に入ります。

リンクはこちら↓

私の場合は、新しいものに取り組むことを好みます。
意外と自分が考えていることは、過去に誰かが発言していることも珍しくありません。
そのため、新宿区議会の議事録検索のページから、テーマに関するキーワードを検索し、まだ一度も発言がないものから優先的に発言をするようにしています。
このフェイズでは、検索窓と対話を重ねながら、あらゆるファクトをかき集め、淡々とまとめていきます。

最終段階として、調査中のテーマをブログとして公開し、擬似的なパブリックコメントを行います。
厳しいご指摘もいただきますが、未完成のものでも早期に公開することで、軌道修正が可能になります。
議会本番での発言ではありませんので、多少批判されることは覚悟の上で、踏み込んだ議論をアップする場合もあります。

そして最後に、原稿を書き上げて、答弁調整を行います。
この段階では現実的な路線に落とし込みます。
もともと質問時間も限られているため、できるだけ提言を通じて実現が可能なものや、一定の改善が見込めるものに絞ります。
また、私の場合は、どのような素晴らしい支援であっても、例外をもうけることなく新たな財政負担が発生しないことが望ましいと考えているため、予算が圧縮されるか、大きな予算措置が必要ないものを出すように心がけています。

学生インターンや、政治を勉強されている方が、ワークショップとして議会質問を作成する場合には、専門家や答弁調整の箇所を飛ばして問題ありません。

政治家になれば、誰もがいきなり質問をすることになります。
もちろん、私自身も行政や議会についても知識が足りていない部分がありましたが、求められていることは行政職員や専門家のような政策の知識だけではないと割り切って前向きになることが大切だと思っています。

当選してから民間の視点で活動を続けてまいりましたが、今でも頭でっかちにならず、行政からは出てこない提言にこそ価値があると考えています。

行政資料というものがホームページ上に存在することを知り、それに目を通すことができれば、現職議員以上(だと自信が持てる)の質問は、誰でも簡単に作れるものです。
誤解されている方も多いですが、むしろ、未経験の方が余計な知識がないため、行政の想像を上回る鋭い提言が出てくる可能性もあるように思います。

もちろん、政策実現のためには、政治戦闘力が求められるもので、決して甘い仕事ではありません。
明日は代表質問ですが、一つでも多くの課題を前に進められるよう、ご答弁を心待ちにしております。

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。