ギャンブル依存症対策地方議員連盟設立に向けて

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は新宿区役所で、ギャンブル依存症対策地方議員連盟設立準備会合が開催されました。
1週間前の告知にも関わらず、党派を超えて地方議員が集まりました。

一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会の田中紀子代表からお話をいただきました。
田中代表には、以前勉強会で講師をお願いしたこともあり、その後、アドバイスをいただにながら新宿区議会で教育という観点から依存症対策についての質問を行いました。

区議会では初めてギャンブル依存症という単語を用いて質問を行い(H22年にプロセス依存症の話はありましたが)、その際にも、教育長から、依存症は医学上の問題としての側面があることにも触れていただき、プロセス依存症であるとの認識で、教育的観点からの重要性に関してご答弁をいただきました。

ギャンブル依存症に関する過去のブログはこちら↓
高校生でもお店に入れる!?パチンコをギャンブルだと認め依存症対策を始めよう

IRが注目されていますが、インターネットでの公営ギャンブルも普及し、遊戯(!?)のパチンコは身近な存在です。
犯罪、生活保護、自殺などのキッカケがギャンブルである場合も珍しくありませんので、自治体としても部署を横断した対策が必要です。

また、薬物であれば、悲惨さが映画やドラマ等でほとんどの人が認識しているものですが、ギャンブルについては深刻さが浸透していません。

ギャンブルをする自由も認められるべきだと思いますが、自分でやめることができず、他者にも影響が出てしまうレベルの話は、自己責任ですむ問題ではありません。

当事者の体験談は、一度伺っておいた方が良いものです。
パチンコや競馬など身近にあるもので、周囲に一人くらいは、のめり込んで損失を出している人もいるはずですが、あまり深刻に見えなかったかもしれません。
実は、どれだけのめり込むかによって、数百万、場合によっては1千万円を超えるほどの借金をすることもあります。

大学生でも、数百万の借金、そしてうつ病になってしまう事例もありますし、親が依存症であれば、奨学金を親に搾取されるということもあるそうです。
自分の力では辞められず、数百万、数千万の借金が積み重なるなど、常軌を逸する状態になってから初めて気がつくことになります。

実際に、私が大学生の時に、麻雀にハマったことがキッカケで授業に出なくなったり、最終的に留年した人もいましたが、教育により防げた可能性もあります。

田中代表も、パチンコに親に連れられていたことで、子どもだけで行ってはいけないということがわからず、小学2年生でパチンコに行って補導されるという経験があったそうです。
他にも新婚旅行のラスベガスで結婚式を忘れるほどギャンブルにのめり込むなど、想像のつかないようなお話をいただきました。

ご興味のある方は、こちらの書籍をご一読ください↓

田中代表には、民間における最新の事例や、ご自身の体験談など、ぜひ引き続き新宿区議会にお越しいただきお話をいただければと思います。

今回のように、情報共有や党派を超えたネットワークができることで、質問や、陳情や請願など議会での動きも活発になるでしょう。

区議会の議事録を確認したところ、まだギャンブル依存症についての言及は一度しかありませんが、今回は新宿区議会からも数名が参加していましたし、議論が前に進むように、私も率先し超党派で取り組んでまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社