地域経済分析システムRESASを自治体の政策提言やビジネスに活かそう

本日は「RESASの教科書」の出版記念イベントでした。
簡単にRESASについて説明しますと、誰もがブラウザを通じて国のビッグデータを加工し(呼び出し)、マップやグラフなどを閲覧できるツールです。

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「RESASの教科書」はRESASに関する初の解説本ですが、非常にわかりやすい本なので、自治体職員や議員の方、あるいは地域活動に取り組まれている方はぜひご一読いただければと思います。

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RESASの教科書 リーサス・ガイドブック

RESASには、様々な使い道があると思います。

ビジネスの分野では、マーケティングツールとして活用することができます。
また、教育分野では、大学でRESASを活用し政策立案をする授業があったり、高校でも授業があったり、中高社会科の教員免許状更新講習のテーマになっています。

使い方は多様ですが、やはり政策提言のために用いるツールとしての側面が強いです。
このRESASは新宿区でも総合戦略や人口ビジョンの策定の際に活用されていました。

例えば私の場合は「20代議員」「IT議員」のように、プロフィールに関連する内容で政策提言をすることも多いものです。
しかし、そうした場合であっても根拠のないポジショントークになってしまわないように注意が必要です。
あるいは、偉い人がなんとなく決めてしまうことがあるかもしれません。

最後に人の心を動かすのは長年の勘、あるいは熱意のように、数値以外の部分が大きいのも確かです。
政策提言を中身のあるものにするためには、根拠があった方が心を動かされなかった人にも伝えられるものです。

また、私のように権限がほとんどない下っ端の場合に、説得力を高めるためにもやはり根拠の強さは不可欠となります。

データを分析するとなると難しい話のようですが、学生でも利用できるほどやさしい設計になっています。
最初からフォーマットが用意されていて、クリックするだけでデータが視覚的にわかりやすい形へと加工できたり、地域間の比較なども誰でもそれなりにできてしまいます。

これからは単にデータを見やすくした程度の分析には価値がなくなり、今後はより中身に重点が置かれることになるでしょう。

さて、こうしたビッグデータは政策提言だけでなくビジネスにも活かすこともできます。

実際に来街者がどの自治体からきているか、どのような消費をしているのかなども把握することができます。

こうしたデータだけで売上が出せるほど商売は単純ではありませんが、やりたい企画を実現するために上司や投資家を説得する資料を作成するときなんかには、十分役に立つものです。

また、東京でも10月17日にセミナーが行われるので、ご興味のある方はぜひ参加してみてください。
地方創生☆RESAS地域セミナー2016

RESASはもちろん、かつては資料を探すだけで時間のかかったであろう過去の議会録などもブラウザ上だけで瞬時に検索し閲覧することができます。
区議会議員の場合は最終的に街に出て現地調査することも必要ですが、ブラウザだけあれば一昔前までは膨大なリソースが必要だった調査をたったの一人で自宅でも行うことができるようになってきました。

現時点での議員の仕事はこれからICTに代替されながら、質も高まっていくんだろうなあ。

私も新宿区民をスクリーニングしたインターネット調査などを活用することがありますが、ICTを活用することで一歩進んだ議会活動ができるよう、引き続き取り組んでまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社