明石市半端ない!厳しい環境にあった手話を独立した言語として認めて政策推進

本日は明石市視察の2日目。
フォーラム「障害者差別解消法と自治体手話通訳者のしこと」へ出席しました。

自治体職員を中心に、秋田から石垣島まで全国から明石市にたくさんの人が集まっていました。

手話通訳に加えて、字幕の情報保障も行われていました。

泉市長のご講演ではご自身による手話も行われていました。

さて、昨日に引き続き明石市の取り組みについてご説明いたします。

手話と聞くと、みなさまはどのようなものをイメージされますか。

私と同じ20代後半で世代であれば、リア充ドラマの金字塔である「オレンジデイズ」を観ながら簡単な挨拶を覚えた方もいらっしゃるでしょう。
最近では「聲の形」(今度観にいきたい…!)も大ヒット上映中です。
手話とはどんなものなのか、このようなコンテンツを通じて知ることも多いかと思います。

実は日本には、「日本手話」と「日本語対応手話」の2つがあります。

先天的な聴覚障害をお持ちの方は、日本手話を用いてコミュニケーションを行っています。
つまり、日本手話は日本語の単語を置き換えたものではなく、文法なども日本語とまったく別です。

先天的な聴覚障害の場合には、日本語を学ぶにあたり「音」を聞いて学ぶことができないため、細かな文法の理解が十分にできないそうです。
そのため、「てにをは」などの助詞を理解することも困難になるそうです。
「筆談をすれば、日本語が通じるんじゃないの?」
という話もありますが、日本語の文法が分からない場合には、これも困難になります。
(第一言語が日本手話、第二言語が日本語、というイメージです。)

そこで、手話通訳が必要になるわけですが、こうした環境が整っているわけではありません。

明石市では、単なるスローガン条例にすることなく、様々な施策を行なっています。
泉市長は
「手話通訳は聴覚障害者のためだけではなく、健常者にとってもコミュニケーションが取れることでメリットがある」
とおっしゃっていました。

例えば合理的配慮を行うことで、聴覚障害をお持ちの方もお店にたくさんくれば、売上増にもつながります。
しかし、こうした取り組みをはじめようとすると、
「なんで手話だけで優遇するんだ!」
という意見など、ハレーションが起きるものです。
そこで明石市は、「手話言語・障害者コミュニケーション条例」と対象を広く打ち出すことによって、住民の理解も獲得していきました。

また、こうした取り組みを行うためには、行政だけではなく議会の理解も必要です。
そこでキーパーソンになるのが、全国初の先天的な聴覚障害をお持ちの市議会議員、やねたに敦子議員です。

議会は声を用いて行われるもので、これまでは聴覚障害者の方が議員になることはありませんでした。
明石市議会では、明石市役所の手話通訳職員を通じて議論を行っていますが、こうした現場があることで自然と理解が深まります。
実際に当事者がいらっしゃることで、議会における誤解や偏見が解消されることに貢献されています。

議会活動をする際にも通訳が必要となります。
レクチャーなど役所にいる時は職員から手話通訳の支援を受けられることもありますが、日常的な議会活動ではこうした手話通訳はありません。
そこで、政務活動費により手話通訳を入れる場合があるとのことでした。
同じ額の政務活動費が支給されたとしても、やねたに議員の場合は明らかに使用できる金額が制限される状況です。

非常にコスト感覚に長けた方なのか、
「政務活動費はむしろ余っている。」
とおっしゃっていました。
(よく誤解されますが、「政務活動費を使わないから仕事をしていない」ということでは全然ありません!)

政務活動費の中でやりくりして文句もないため追加の請求は行われていませんが、障害によって明らかな支障が出る場合には、議会活動に大きな差が出てしまうこともあるため、合理的配慮の観点からも助成をすることも必要だと思います。

手話言語・障害者コミュニケーション条例が制定され、実行力のともなった施策を展開する明石市は、これから手話言語に関する制度を牽引していくことになるでしょう。

明石市の商店街には筆談ボード、点字メニュー、スロープなどが公的助成により整備されています。
他にも、超有名な離婚後のひとり親支援や犯罪被害者支援など、振り切った政策を行なっています。
関西で唯一、人口減少から増加へ転じたのは明石市だけです。
加えて、泉市長が就任してから財政状況も改善し、黒字化も達成しています。

泉市長は、昨日の面談も今日の講演でも、
「福祉の充実で街が発展する!」
と強調されていました。

福祉の充実はすべての政治家が訴えていますし、私も必要なものだと思っています。
しかし、中途半端な施策ではなく、泉市長のように市民を巻き込み、本気で取り組まなければ成果を出すことができないことを痛感しました。

明石市での二日間は本当に充実していました。
ぜひまた訪問させていただきます!

それでは本日はこの辺で。

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伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。