電子書籍への対応を踏まえ、図書館情報システム(OPAC)を見直そう

昨日は、私が所属する文教子ども家庭委員会がありました。

その際に、図書館情報システムが更新の時期を迎えるため、平成29年12月27日〜平成30年1月13日まで臨時休館をするという報告がありました。

本来は、年末年始に休館するという報告案件でしたが、良い機会なので図書館情報システムについても要望をさせていただくことにしました。

まず、質疑により、システムは10年間の賃借で契約を行なっていることがわかりました。
注意をしなければならないのが、仮に今後も同じシステムを利用することになれば、確実に時代にそぐわないものになるということです。

その理由に、ICTを取り巻く環境が大きく変化したことがあります。
現在のシステムを使い始めた時は、スマホも今ほど普及しておらず、Kindleもありませんでした。
しかし現在、スマホは爆発的に普及し、多くの人にとってなくてはならない存在になりました。
そして、Kindleをはじめ、電子書籍で本を読む人も増えてきました。
私もここ数年で電子書籍をよく読むようになり、電子書籍版がある場合はほとんどそちらで購入します。

そして、図書館での貸し出しにかかるコストも見直さなければなりません。
現在、1回の貸し出し料金は1200円程度かかっており、意外に高コストです。
一方で、市場にはより安い価格で電子書籍の定額読み放題サービスが登場しています。

今後も電子書籍の利用者が増えていくことを踏まえれば、高コストかつ利用者が偏る図書館に税金を投じることの正当性は崩れ、書籍は紙でも電子でも自己資金で購入した方が安上がりになります。
そのため今後、現在の図書館は、自習スペースやコミュニティ的な機能にシフトしながら、書籍の貸し出しに関しては段階的に縮小、廃止に向かうものと考えられます。

とはいえ、あくまで段階的なことなので、時代に合わせた改革が必要です。

例えば、新宿区ホームページのアクセス状況を調べたところ、図書館に関するページのPVが最も多くなっていました。
昨今では多くのアクセスがモバイル端末からになっているため、新宿区のホームページもスマホに対応しておりますが、資料の検索や予約を行う「WebOPAC」はPCのみ対応です。
今後はモバイルでも閲覧できるにすべきです。

新宿区立図書館 WebOPAC

そして、今回のようなシステム更新を行う場合は、電子書籍を想定したものを導入すべきでしょう。
一部では電子書籍の貸し出しを行う図書館が登場していますが、仮に自宅からでも貸し出しが可能となれば利便性は高いものになります。
さらに、学習の機会をより充実させるという観点であれば、民間の定額サービスを利用する住民に対して支援(減税等)を行うことも有効だと思います。
個人的にも、Kindle Unlimitedのような読み放題サービスの方が、公立の図書館よりも読みたい本がたくさんあったり、貸し出し中の場合も待つ必要がないので利便性が高いと思ってます。

また、図書館では選書会議が行われていますが、購入した本がほとんど読まれない場合もあります。
貸し出し自体が高コスト(1回1200円)な状況を考えると、選書のリソースを削減し、人工知能(機械学習等)によりレコメンドされた本を購入した方がコストパフォーマンスは高まります。

このような背景から、システムの改修は10年後を見据えたものにすべきだと提言を行いました。

電子書籍に関する議論は民間では10年以上前から活発に行われてきましたが、すでに一般化して定額サービスまで登場したところを見ると、決して特別新しいものではありません。
しかし、行政がこうしたトレンドを把握していなければ、納税者に不利益が生じることになります。

図書館については、より拡充するのかあるいは電子化を進めるのかなど選択肢は様々ですが、どのような決断をする場合でも、最新のテクノロジーを把握した上で改革を行う必要があります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。