こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
次の定例会では、子育て政策について質問をさせていただきます。
子育て政策は、今の課題に加えて、未来を見据えたビジョンまで考えていかなければなりません。
直近の待機児童対策の必要性は理解していますが、0歳児保育には一人当たり500万円程度のお金が投じられています。
今のことだけではなく、将来世代のためにも、財政的な負担を軽減する政策が望ましいです。
いくら納税してどの程度のサービスが必要かについて、区民へ意見を求めることが大切です。
その上で、区財政のバランスに問題のない範囲でバウチャー制度を導入することを提言しています。
子育て政策の中でも、保育園に入れる条件は重要です。
認可保育園の入園は、指数という点数に応じて決まります。
政治家の口利きなどを無くすためにも、公平な制度だと思います。
基本的には、ひとり親、あるいは共働きの場合は、点数を獲得することができます。
一方で、就学をしている場合の指数は低く、フルタイム勤務をしている場合の20点と比べて12点しかありません。
就学と言っても高校生など18歳未満の場合、基本的に一度も就業経験がないため、経済的な状況は厳しい可能性があります。
高卒以上という条件の企業に就職できませんし、仕事の選択肢も狭まります。
妊娠した後、保育園に入れないことが原因で退学することは大きな損失となります。
昨今では、高校生で妊娠した場合は、中絶や退学が選択肢になってしまうことが問題になっています。
もちろん、認可保育園や認証保育園にこだわる必要はありませんし、お金があればどのような選択肢で子育てしても問題ありません。
しかし、保育園に落ちてしまいやすい条件で、高校に通いながら子育ては難しいでしょう。
新宿区では18歳未満で保育園を希望した事例はないそうです。
当事者不在で制度を変えることは望ましいとは思いませんし、今ある制度で対応しながら、必要に応じて制度を変えることが大切です。
特別な事情があり保育の必要性が認められる場合に、指数が加算されるという制度はあります。
しかし、この制度は今のところ使われていません。
もちろん、特例を認め出すと口利きがはじまってしまうおそれもありますが、予想していなかった課題に対して、一度だけこの制度を柔軟に使うことができる可能性はあります。
新宿区政とは離れますが、高校自体を退学せずに学び続けるアプローチは、保育園だけではありません。
例えば、通っていた高校の単位を、通信教育のように遠隔で取得できるようにすることも有効です。
多様な選択肢の中から、できることから取り組むことが大切です。
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他にも子育て支援に関して、
「一時保育を利用しても、片道2時間かかって仕事にならない。」
というご意見もいただきました。
今のままでは子育て世帯にとっても、納税者にとっても不幸です。
せめて、課題を解決するために、ベビーシッターは一つの選択肢として注目しています。
引き続き限られた予算でも知恵をしぼり、より効果的な子育て政策が行えるよう、区政に取り組んでまりいます。
それでは本日はこの辺で。