こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
多摩市長選挙が行われています。
中でも一際目立つのが、松田みちひと候補です。
人工知能が多摩市を変える|2018多摩市長選 AI市長候補 松田みちひと
松田みちひと候補は、2014年にも多摩市長選挙に立候補されています。
(選挙ドットコムより)
ホームページには、
「世界で初めて人工知能が選挙に出馬します」
というキャッチフレーズがあります。
なんと、AIが市長選挙に立候補してしまったようです。
ネット上の投稿を確認したところ、様々なニュースが出ていました。
【近未来】多摩市長選挙に『人工知能AI』が出馬! SF作品を思い出す人多数「BEATLESSですな」「ちょっとワクワクする笑」 | ロケットニュース24
ここまで来たか。多摩市の「AI市長候補」がスゴいとSNSで話題に – まぐまぐニュース!
全文表示 | 「AI市長候補」が登場 投票で「AI」と書けるのかを選管に聞くと… : J-CASTニュース
ポジティブなコメントがたくさん。
地方自治体でAIを積極的に活用するモデル市町村がそろそろ出てきてもいいのにと思っていたところ、多摩市の市長選挙に「松田みちひと」さんという方が「AIを駆使して公明正大な市政を実現する」として三選を狙う現職市長に挑戦することを知りました。とても嬉しかったので応援を約束しました。〜続く
— 松本徹三 (@matsumotot68) 2018年4月4日
多摩市の市長選挙にAIが立候補してるけどコレだったら選挙行くわ
汚職しない、公正。
この2つだけで十分。どうせ選挙したってクソかどうかは開けて見なきゃ分からないから選挙行かないって人は少なくないハズ
賛否両論あるだろうけど、俺はこの選挙運動自体に1票だな
— しの (@cheap219) 2018年4月10日
これから政治の世界も、SFのような世界に突入してしまうのでしょうか。
多摩市がAIに乗っ取られるというコメントもネット上では上がっていましたが、AIと言ってもどのような市長が誕生するか、あまりイメージできない方もいらっしゃると思います。
まず、掲げられた政策について確認します。
- AIによる予算編成
- 仮想通貨、TAMAコイン発行
- AI自動走行の推進
- 交通空白地帯の解消
- AI市長によるチャット相談
- 永尾副市長の更迭
半分はAI関連の政策でした。
確かにAIの発展は急速に進んでいます。
しかし、ご承知の通り、ポスターのイメージのようなAI市長が突然登場するわけではありません。
クイズ、囲碁、自動運転など、段階的に個別の事業において、今後も人間以上の成果を発揮することになります。
AI市長と言っても、最初からすべての市政が万能にできるということはまずありえません。
さらに、自動運転に関しては、日本のような細かな道路で実用化するには、まだまだ越えるべきハードルがあります。
精度を考えると、任期中の実現は難しいと考えています。
私のAIに関する取り組みは、議案審査の実験や膨大な区民意見をカテゴリー分けする作業程度にとどめています。
さらに、それらの取り組みについても、AIで何でも問題が解決すると誤解を与えないよう、できる限り具体的にご説明させていただくよう心がけています。
AI議員の取り組みについて、詳しくは政治山の記事もご参考に。
AI議員奮闘記!数学とPythonがもたらす政治イノベーションの可能性|政治・選挙プラットフォーム【政治山】
予算編成は、決まった項目に対して何かしらのアウトプットを出すシステムを開発することは可能でしょう。
しかし、一部にディープラーニングを用いたものの開発者の意思が強く出てしまうシステムが開発される可能性については、説明が必要です。
システムの概要が決まっていれば、より明確にご説明いただけるとさらに理解が深まり選挙戦が盛り上がるのではないかと思いました。
駐車場の入口でぶつけてしまいました。看板は自動車保険の適用外なので、早急に選挙カーに自動運転を導入する必要があります。
— 多摩市長選挙2018 AI 市長.候補 – 松田みちひと (@tama_ai_mayor) 2018年4月12日
他にも、AIには直接関係していないですが「副区長の更迭」というユニークな政策もあります。
AIに関わらず、ワンイシューでこの政策に共感される方の応援が集まるかもしれません。
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私もAI議員と名乗る場面もありますが、今のところ新宿区で、松田候補と同じような取り組みを行う予定はありません。
松田みちひと候補はICTの実務経験もあり、システムの開発に長けた候補者かもしれません。
しかし今後の統一地方選挙などで、思いつきやブランディング、話題性のためにAIという言葉を使い、AI市長、AI議員として立候補する方が増えてくる可能性もあります。
AIと政治について誤解されることのないよう、現場から丁寧な説明を行ってまいります。
多摩市におけるAIを用いた新たな挑戦自体には価値があります。
AI市長が当選された際には、引き続き頑張っていただければと思います。
また、公職選挙法の関係でAI自体が立候補することができないなど制約はありますが、選挙活動や政治活動の場で、どのようなにAIを用いられたのか、あるいはどう使えば効果的かについても興味があります。
引き続き松田みちひと情報発信にも注目しております。
それでは本日はこの辺で。