夢の議会基本条例を作って、議員間討議、文書質問、さらに議員報酬も住民で決めちゃえ!?

研修二日目と最終日では条例作成のグループワークを行いました。
私たちのグループは、議会基本条例について取り組むことになりました。

議会基本条例とは、簡単に言えば「市民のために議会を縛る」条例です。

全国の4割、600以上の自治体が議会基本条例を制定しています。
また、マニフェスト研究会によると、議会改革に関するランキングで1位~100位の自治体では、98%が制定されています。
議会改革の標準装備とも言える条例です。

こちらが演習で作った条例案です。
Y市議会基本条例(PDF)

まず制定する背景として、議会運営における民主主義の限界があります。

話し合いをした上で、最終的に多数決で決めることは比較的良い選択肢だと思います。
しかし、あまりに多数決に偏りすぎると、少数意見が切り捨てられることにもなります。

一方で、仮に各議員の意見が尊重されるということにも問題があります。
なぜなら、行政に対する要望合戦になってしまうからです。

人口減少社会、先行きの見通しの立たない財政状況下では、これまでの政策を継続することはできません。
例えば、子育て支援や高齢者福祉などは必要だと思います。
しかし、政策がその瞬間に必要性だということは多くの議員が力説しますが、税負担の不公平さや将来世代にとっての財政的なデメリットなどは議会でもほとんど議論されず、条例が可決されていきます。

「保育園落ちた伊藤死ね!!」かもしれないけど、未来に本気です

財政を圧縮し、将来世代の負担を減らしながらもサービスの質を高めるには、これまでのように「議員」が要望をするだけでなく、議員間討議を通じて「議会」で合意形成を取ることが必要です。

また、特定の議員とのつながりがない市民もいます。
だからこそ、議会の中に市民が参加できることも大切です。
そのためにも、毎年議会報告会で市民と議論を行うということも必要だと考えました。

ハードルは高いですが、より地方政治を身近にするために、思いきって議員報酬や議員定数を有権者の意思で決定できれば、地方政治が身近になると思います。

議員報酬に関しては、新宿区民が主役となって決められるように、報酬審議会が設置されています。
しかし、構成メンバーを見ると、別の会議でも委員として見かける地域で影響力のある方や、元新宿区議会議員などが委員になっています。
形骸化している、としか言えない状況です。

そもそも、一般の市民が議員報酬や議員定数に関して考える機会は、ほとんどありません。
例えば選挙のように、議員報酬や定数に関しても市民が投票して、その結果を尊重するような仕組みがあれば、費用対効果やそれらの必要性を考える機会が生まれます。

また、通年議会を採用し、国政や都議会のように書面での質問を行うということも必要だと考えました。

現在の議会はチェック機能が中心ですが、地方分権が推進されている中、さらに政策立案機能を強化していきます。
議員提案条例を推進するためにも、議会事務局の権限強化が必要です。

先日の記事がアゴラにも↓
役所主導の政策立案からの脱却には議員提案条例を!(アゴラ)

先進的自治体である栗山町(北海道)では、熱心な議会事務局長の仕事ぶりが、条例制定にも大きく貢献したそうです。

現在の議会事務局は事務仕事が中心です。
しかし、さらに活動の自由度を認め、政策法務機能を強化することで法制局のような役割を果たせるよう、優秀な職員の人事にも配慮すべきです。

ここまで見てきましたが、なんと理想的な議会像でしょう!
もちろん、ここまで改革が進んだ議会はこの世に存在しませんが(苦笑)

条例が制定され議会改革が行われると、議員も今以上に働き甲斐を感じることができるのではないでしょうか。

そして、本当に大切なことは、条例制定後の運用です。
私が議員になる以前から取り組んできた新宿区自治基本条例に関しても、住民投票や地域自治組織など議論が不十分なところがあり、条例が形骸化しています。

議会基本条例は新宿区議会では制定されていません。
今後制定される場合には、形だけの条例にならないように議論を尽くし、単に理念を述べるだけではなく拘束力のある条例にしていく必要があります。

議会によっては、ある議員が質問の順番になると反対派の議員が退席して質問が実施できないような妨害をするなど、まともな活動させてもらえないようなところもあるそうです。

もちろん多数決の結果は大きな会派に有利ですが、新宿区議会の場合は、少数会派の提言も尊重していただいていると感じています。
議員間討議とまでは言えませんが、他会派とも意見交換をさせていただく機会もあります。
また、行政サイドにも日常的に調査や質問作成に関しては多大なご協力をいただいています。

新宿区議会では議会基本条例はありませんが、近いところまではきていると思います。
条例を制定することがベストなのか、は議論が必要です。
委員会で議論をさせていただく際には積極的な提言をしていきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

ベンチャー×政治。30歳最年少新宿区議会議員。無所属1人会派Startup SHINJUKUで子ども・若者のために奮闘中。365日ブロガー。機械学習。日本初のAI議員。ネット選挙。元学生起業家、楽器演奏。表現の自由。オタクとまちづくり。グリーンバード新宿。落合で妻と2人暮らし。