お医者さん、高学歴でも人生をダメにする!?ギャンブル依存症は病気なんです

みなさんは、「ギャンブル依存症」という病気をご存じでしょうか?
「ギャンブル依存症って、病気なの?」と思った方もいるかもしれません。
実は、これは病気の一つなのです。

ギャンブル依存症(ギャンブルいそんしょう、ギャンブルいぞんしょう)とは精神疾患のひとつで、ギャンブル(賭博)に対する依存症である。 DSM、ICDなど診断基準にはギャンブル依存症という言葉はなく、病的賭博(DSMからは消えた)、ギャンブル障害という。 ギャンブルを渇望する、ギャンブルをしたいという衝動を制御することができない、ギャンブルをするせいで借金など社会生活上の問題が生じているにもかかわらずやめられない、といった症状を呈する。
(wikipedia)

 

軽い気持ちではじめたパチンコを止められず、
消費者金融に駆け込み多額の借金をし、返済ができなくなる…

そういった事例をテレビでみかけた方も多いのではないでしょうか。

「自分はギャンブルはしないし、興味もないし、ギャンプル依存症とは関係ない」

そう思う方もいらっしゃると思います。
むしろ、ほとんどの方がそう思われるのではないでしょうか。
私も、自分とは縁遠いものだと思っていました。

しかし、実はギャンブル依存症とは非常に身近な病気なのです。

一度ハマるとやめられないギャンブル。
ギャンブル依存症を取り巻く問題はとても深刻です。

そんな中、一般社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会という団体があり、
この問題について全力で取り組んでいます。

ちょうど今月クラウドファンディングで、

ギャンブル依存症を減らすための啓発活動として
10代向けの教材作成をするプロジェクトに支援が集まり
約120万円の目標金額が達成しています。

【カジノ法案で注目】ギャンブル依存症を防ぐ10代向け教材作成したい!

さて、そんな社会問題の一つであるギャンブル依存症について、
今回伊藤陽平は一般社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会 代表・田中紀子さんにお話をお伺いしてきました。

田中さんはかつて家族がギャンブル依存症になり苦しんでいた一人です。
ギャンブル依存症の恐ろしさや、なぜこの病気に陥ってしまうのか、
お伺いしたお話をご紹介させていただきます。

「ギャンブルが止められないのは甘えているからだ」

よくそんな誤解をされますが、ギャンブル依存症は
脳のドーパミン、そして遺伝により発症をする「病気」なんです。

そして、社会的に成功者と思われているお医者さんなどでも
ギャンブル依存症になってしまうことがあります。

遺伝の要素も大きいのですが、周囲の環境がしっかりとしていれば
発症を防ぐことが可能です。

現代の若者は、テレビゲームやスマホなど
ドーパミンが出やすいものにはまっている人が多く特に危険だと思っています。

「世の中がつまらない」と思う人が
もともとの体質(前述の遺伝など)も影響して、依存症が始まってしまう。

親が支配的で子供の言うことを否定ばかりする、
いわゆるドリームキラーのもとで育っていたりすると、
自分を信じて行く力がなくなってしまうのです。

そこから依存症が発祥していきます。

40、50歳になっても親の呪縛からとけていない場合もあります。
親を恨んでいるけど、愛している、でも親の期待に応えたいと思うこともあります。

大人になっても親の存在によって苦しめられている場合には、
自尊感情を高めていくこと、これが親の理想と違っていたとしても自分を信じて行くこと、
そういった姿勢が大切です。

依存症になると、人生の半分くらいを失うこともあります。

負の連鎖を断ち切って行く。何かがおかしい、自分の生き方がおかしい。

歯車が狂ってきたことに気がつけるよう、
依存症についての理解を深める教育が必要です。

また、あまり注目されませんが大学中退とも大きな関連があるんです。

学生が大学を退学した場合、
大学側には単なるドロップアウトとしてしか記録が残りませんが、
退学の理由としてギャンブルがきっかけになっていることも非常に多いのです。

薬物の世界には「ダメ絶対」という言葉がありますよね。
しかし、それでやめるような人はそもそも依存をしません。

私は友情が切れたり、そもそも学校へ来ない子たちを救い出そうと思っています。
現在、日本において依存症教育の取り組みはほとんどない状態です。
そのため、私たちがしっかり取り組んでいきたいと思います。


一般社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会 代表・田中紀子さんからのお話をご紹介させていただきました。

私も過去に一度、興味本位でパチンコに行った経験があります。
当たりが出ると、気分を高揚させるような音楽、画面の演出等があり、
まるで自分に凄い力があるのではないかという錯覚に陥ってしまう感覚はそのときに分かりました。

起業やNPOでの活動など、他にやりたいことがたくさんあったので
気持ちがパチンコに落ち着かず、
勝って終わりの一度きりの楽しい経験で終わりました。

田中さんのお話を伺って、
自分の世代は小さい頃からテレビゲームに夢中になっていたという背景も考えると、
もし当時の自分が他に何もやりたいことが無かった場合、
一度の勝利の経験がやみつきになり、
パチンコに人生を捧げていた可能性もあるのではと感じました。

私の母校であり、大人しく真面目な学生が比較的多い印象だった立教大学でさえも、
私が学生の時は、周囲でパチンコにハマって一喜一憂する学生を多くみました。

また、麻雀に没頭しすぎて単位を落とし、
大学を卒業できなくなるような学生もいました。

自由にお金を使い、人生を楽しむことは非常に素晴らしいことだと思います。

しかし、ギャンブル依存症により人生が立て直せなくなるということは
非常に問題ではないでしょうか。
単に自分のお金を失うだけでは済みません。
家族や友人の信頼、大切な人生の時間までも失ってしまうかもしれません。

これからの時代は教育領域にいてしっかりと予防をすることが必要だと思っています。

ギャンブル依存症が病気であるという認識、
そしてこの病気になるとどのような人生が待っているのかを
しっかりと小さい頃から伝えていかなければなりません。

そんな訳で、伊藤 陽平も活動に共感し、全力で応援をしていきたいと思っています。

「ギャンブルをやめられない人間は甘えている!」

そういったご意見は多いと思います。

でも、単なる甘えではないのです。
心が抱える問題や周囲の環境など、
色んな要因が重なってなってしまう「病気」なのです。
発症のタイミングや度合いも、個々人によるのではないのかと思います。

もしご家族やご友人等で、ギャンブル依存症でお困りの方がいらっしゃいましたら、

ぜひ下記のページをご覧ください。
相談も受け付けているそうです。

一般社団法人ギャンブル依存症問題を考える会

それでは本日はこの辺で!

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社