AI行政に向けて。新宿区は未来へ進み続ける

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は、代表質問で以下の5点について質問を行いました。

  • ICTを活用した政策立案について
  • ポイ捨て・路上喫煙対策について
  • 学校選択制度について
  • 保健所の対応について
  • 若者の区政参加について

質問原稿もアップしています↓
2017年第1回代表質問(PDF)

本日は、最初に質問させていただいた「ICTを活用した政策立案について」のご報告させていただきます。
その他の質問については、またピックアップして後日結果のご報告をさせていただきます。

まずは、本質問の背景について、簡単にご説明させていただきます。

政策立案を行う際に、データの活用が不可欠です。
そこで、これまでICTを活用した政策立案について訴えを続けてきましたが、RESASやe-Statをはじめとした各種オープンデータの存在、あるいはディープラーニングや機械学習など、人工知能領域の成長も踏まえた意図がありました。

平成28年第2回定例会の代表質問で、「新宿自治創造研究所を中心とし、調査分析に関するスキルを広く新宿区職員へと伝達し、ICTを活用した政策立案を推進していくべきだと考えていますが、いかがでしょうか。」という質問をさせていただきました。

実は、これはすでに実現されていて、昨年の12月に職員へデータに基づいた政策立案に関する研修を行い、今年の1月には統計の基本、オープンデータ、あるいはExcelでの散布図やヒストグラムの作り方などを紹介するドキュメントが作成され、職員へ共有されました。
他にも昨年、オープンデータの全庁的な取り組みが決まりましたが、ここ最近でこれだけ動きがあるのは私も驚いたのと同時に、新宿区の対応を高く評価しています。

ご承知の通り、コンピュータを政策立案に導入することのメリットは、人的なリソースでは対応が難しかったビッグデータ解析であっても、分析者の主観や個人的な意思を最大限排除し、結論を導き出せることです。

今回の質問については、以前お伝えさせていただいた、テキストデータに関する分析にもコンピュータを活用できないかというものです。

前置きについてはPDFに詳しく書いてありますので、以下質問と答弁の要旨のみお伝えします。

伊藤 2点質問がございます。
1.区民意識調査やコールセンターなどテキストの管理について、データで保存していますか。広聴部門に集まるご意見をどのように活用されているか、お答えください。また、自由記述に関しても、オープンデータで公開することは可能でしょうか。

2.区政モニターアンケートの自由記述を抜粋する際、どのような基準で行っていますか。主観を交えないよう、テキストマイニングを用いてコンピュータで扱えるよう検討が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

区長のお考えをお聞かせください。

吉住区長 区民意識調査に自由記述でご回答いただいたものや、コールセンターにお電話、FAXでいただいたご意見は、電子データとして管理しています。その他、区民意見システムで管理するデータも含め、内容に応じて、庁内で情報共有し、事務事業の推進、改善に活用しています。
なお、区民意識調査のデータの公開につきましては、現在、数値データのみを公開していますが、自由記述のデータの公開についても今後検討課題とさせていただきます。
次に、区政モニターアンケートの自由記述意見の抜粋についてです。年に4回実施しているアンケートでは、自由記述でいただいたご意見を担当部門で整理し、類似するものをまとめるなどして、報告書でご紹介しています。
ご指摘いただいたコンピュータ処理によるテキストマイニングにつきましては、大量のデータの中から客観的な特徴、傾向、相関関係、または、ユニークなご意見、ご提案等、貴重な情報を探し出す手法とされており、今後、調査研究していきたいと考えています。

AI議員を名乗り、コンピュータを活用しながら様々な取り組みを行ってきました。
今回の答弁でテキストに関してもデータで保存していることが明らかになりましたが、先週私のブログをお読みいただいた民間企業の社長からご連絡をいただき、日本語エンジンを搭載したディープラーニングのシステムで新宿区の各種データを分析することになりました。

いち議員としては、これからも超スピードで駆け抜けるつもりですが、テクノロジーの進化に抗うことはできず、行政も自然とコンピュータに代替されていくでしょう。
しかし、新宿区のようにテクノロジーの変化に対応することで、人工知能が発展しても、ICTのメリットを活かすことができるようになります。

任期が4年あるうちの2年目最後の代表質問が終了しましたが、折り返し地点を越えたところで、さらに加速していきたいと思います。

さて、代表質問で力を出し切ったばかりですが、本日急遽、予算特別委員会の委員になることが決定し、早速明日の午後には50分以上もの質疑をすることになりました。

過去のブログや議事録を読み返しながら、これから明日の原稿をつくります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社