コンビニ交付は見送り。戸籍法一部改正で広域交付や添付不要へ

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

戸籍証明書について質問しましたので、ご報告します。

新宿区に本籍のある区外在住の方からご連絡をいただきました。
その方がお住まいの区では戸籍証明書をコンビニで取得できますが、新宿区では未対応とのことで、改善できないかというご意見をいただきました。

新宿区が証明書のコンビニ交付に対応する以前も、23区で最も遅いとご意見をいただいたことがありました。
自動交付機のコストが発生していたため、導入タイミングが遅くなってしまうことはやむを得ないと理解していました。

今回の件に関しては、コスト等の問題で対応できない事情がある場合、説明が必要ではないかと思います。
戸籍法の一部改正により、戸籍証明書の広域交付化や添付の省略など議論が行われてきました。
新宿区においても情報収集を行ってきたと聞いています。

以下、質問と答弁です。

伊藤 新宿区では戸籍証明書をコンビニで取り寄せることができませんが、今後対応する予定はありますか。一般的な対応コストはどの程度か把握されているのであれば、教えてください。戸籍法の一部改正や広域交付に向けた新宿区の対応について、現在の検討状況を教えてください。

吉住区長 戸籍証明書のコンビニ交付については、令和3年10月現在、23区中14区で交付を行っています。また、地方公共団体情報システム機構のホームページによると、令和4年1月15日現在の全国のコンビニで交付された証明書は1010万1,127通であり、そのうち戸籍証明書は67万1,725通と、その割合は6.65%に留まっています。
戸籍証明書のコンビニ交付にかかる経費については、現時点では算出していませんが、導入を検討した他区からは、初期費用が4,200万円程度、ランニングコストが1,500万円程度かかると聞いています。
令和5年度には、戸籍法の一部改正により、戸籍証明書の広域交付が実施され、全国市区町村で保管される戸籍・除籍・改製原戸籍の全てが、どこの市区町村でも交付できるようになります。
また、マイナンバーを活用し、戸籍関係情報が確認できることから、今後、様々な行政手続きにおいて、戸籍の添付が不要となり、コンビニにおける戸籍証明書の交付は更に減少することが予想されます。そのため、戸籍証明書のコンビニ交付の予定はありません。
次に、戸籍証明書の広域交付に向けた区の対応についてです。
現在、区では戸籍証明書の広域交付や戸籍情報連携などを目的とした戸籍法の一部改正に対応するため、戸籍情報システムの改修及び戸籍附票への住民票コードの付番作業を行っているところです。
改正法の施行時期については、令和5年度と示されていますが、具体的な施行日については、現在のところ国から示されていません。
今後も国の動向に注視しながら、戸籍証明書の広域交付に向けた課題を整理してまいります。

コストが発生するため、見送るという判断は妥当かと考えています。

今後もデジタル化を推進することで、証明書が不要になることが望ましいと考えています。
自治体からDXを進めて、紙が不要な世の中にしていきたいです。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社