未来の店員は見えないコンピュータ!大宮駅AI無人コンビニの仕組み

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

現在、JR大宮駅でスタートアップによるAIを活用した無人コンビニの実験が行われています。
どのような仕組みになっているのか、また利便性についても体験してみたかったので、昨日現地へ足を運んでみました。

電車に乗る時と同じように、コンビニの入り口でSuicaをタッチするとゲートが開き、店内へ入ることができます。
次に、棚に並んでいる欲しい商品を手に取ります。
何かボタンを押したりする必要はなく、棚のものをそのまま手に取ることができます。

出口に行くと、私の手元に何の商品があるかを自動的に計算されており、金額がディスプレイに表示されています。
バーコードを読み込む作業もありません。

Suicaをタッチして会計が終わり、外に出ることができました。

欲しい商品を手に取って出口でSuicaをタッチするだけ、でした。
レジの時間もなく、快適です。

なぜこのようなことができるのか、ご説明します。
まず、棚には商品ごとにカメラがついています。

コンピュータによって物体を検知したり、分類することができます。
店内全体を映すカメラと組み合わせることで、目視と同じように、誰がどの商品を何点持っているかを把握することができます。
そこまでくれば、バーコードも不要で会計ができますね。

もちろん、ここまでの話だけでは、
「菓子パンやカップ麺が売ってる自動販売機と同じじゃない?」
とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
自動販売機だと、置ける商品のサイズに限界があります。
商品は決まったレーンの上に配置しなければいけません。
つまり、物理的な問題でカスタマイズには限界があると考えることができます。
一方でカメラとコンピュータであれば、人の目と脳を代替することができます。
物理的なセンサーではなく、人に近い視覚情報で判断することができるため、実世界側の制約はなくなります。

非常に優れた仕組みですが、まだ未完成の部分もあるようで、
「商品をお戻しの際は、同じ位置にお願いします。」
という事前の説明もありました。
棚ごとにカメラが設置され、商品の増減をカウントする仕組みが採用されているためでしょう。
他にも、大人数で店内に入ると誰がどの商品を手に取ったのか正確に把握することができないとのことでした。
これらの問題は実験を繰り返しデータを収集・分析し、カメラの増設等工夫をすることで、将来的に改称する範囲の問題でしょう。

すでに自動精算機が置かれたスーパーも多くありますが、今後レジの仕事は、カメラとコンピュータに代替されていくことになるでしょう。
カメラとコンピュータが社会に変革を求めはじめていますが、この流れが加速していきます。
作業ロボットのように物理的に機械が代替する場合と異なり、ソフトの場合は気がつくと社会に溶け込んでいます。
そうなれば、様々な現場から店員は減少し、高付加価値の店員に人気が集中します。
目に見えないコンピュータ店員を開発する仕事にリソースを投じた方が効率的だと判断される未来がやってくるかもしれません。

AI無人コンビニは、11月26日(10:00〜18:00)までオープンしているそうです。
ご興味のある方は大宮駅に足をお運びいただければと思います。

実は、行政サービスについても同じように考えなければなりません。
技術的にコンピュータで代替できることも増えているため、小さな単位では実験が行われています。
国内外で最新の動向を調査しながら、行政でもテクノロジーによるイノベーションが当たり前に受け入れられるよう、日々活動してまいります。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社