こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
先日、聴覚障害者のバリアフリー、特に大久保駅無人改札の問題について代表質問をさせていただきました。
バリアフリー、ユニバーサルデザインはまちづくりにとって非常に重要です。
例えば、JR新大久保駅でエレベータが設置される予定があります。
東京2020を目前に、バリアフリー政策の優先順位は高まっていくでしょう。
当事者が声をあげたりコミュニケーションを円滑に取ることが難しい場合もあり、なかなか問題が発覚しにくいのが現状です。
以前も少しだけブログで触れましたが、JR大久保駅には無人の改札があります。
改札自体は自動で、何か問題が起きてもインターホンやカメラでコミュニケーションを取ることができます。
しかし聴覚障害者の場合、手話や筆談の環境が整っているわけでもありませんし、双方向のコミュニケーションが困難です。
実際に、改札付近で問題が起こったため、ご家族に駅まできてもらったという方もいらっしゃいます。
特にこちらの出口には、「ふさお」という店主がろう者の居酒屋があり、当事者の方が多く集うため、改善が必要だと考えています。
そこで、以下の質問を行いました。
伊藤 大久保駅の無人改札に関する問題を把握されていますか。ICT機器を導入し、手話や筆談ができる仕組みが必要です。新宿区としても対応が必要かと思いますが、いかがでしょうか。大久保駅に限らず、聴覚障がい者の方へはICTを活用した支援が有効だと考えます。区の取り組み状況を教えてください。
吉住区長 JR大久保駅の南口は無人改札であることから、JRでは、インターホンとモニターを設置しています。聴覚に障害のある方などがお困りの場合には駅員が改札に直接赴き、筆談も含め、対応しているとのことです。また、区に対し、大久保駅をはじめとする鉄道駅の利便性や改善に関するお問い合わせがあった際には、鉄道事業者に内容を伝えるとともに、対応を求めているところです。鉄道駅に限らず、筆談や手話通訳を必要とする方との意思表示を事業者側が受け止め、障害に応じたコミュニケーション手段を提供することは、障害者差別解消法の求める合理的配慮として大切です。
区は障害者差別解消の推進や障害理解の啓発について、鉄道駅を含めた事業者に対して広く働きかけを強化していきます。また、駅や街なかで困っている方を見かけた区民が、区や都が普及を図っているヘルプマーク、ヘルプカードによりその方の困り事を察知し、自然にお手伝いができるような支えあいの機運の醸成にも取り組んでいきたいと考えています。
近年開発が進んでいるICT機器については、その有用性の研究を行っていきます。
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今回のような課題が駅に限らず存在することについてはご理解いただけました。
独自のシステムを用意しテレビ電話を設置する方が、見え方は綺麗かも知れません。
しかし、タブレット端末を設置して、Skypeのような既存のサービスを利用するだけなら、コストはほとんどかかりません。
基礎自治体では福祉政策こそ重要だと考えていますが、最小の投資で最大の効果を生み出せるよう、柔軟な発想が必要です。
新宿区の福祉が充実するよう、議会活動に取り組んでまいります。
それでは本日はこの辺で。