こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
本日で第一回定例会が終了しました。
今回の本定例会では、予算特別委員会が設置され、2100億円以上にもなる予算についての議論が行われます。
本会議で、私から予算に関する討論をさせていただきました。
結論から申し上げると予算には反対で、その理由についてもご説明させていただきます。
まずは、これまでの経緯を簡単に説明します。
地元高校生と吉住区長の意見交換もかねて、予算改革要望書を提出させていただきました。
過去のブログはこちら。
すでに担当課から要望書についてのフィードバックをいただいていますが、ICT政策などについて提案の趣旨をご理解いただけたことは評価しております。
一方、廃止または縮小をすべき事業も積極的にご提案させていただきました。
しかし、残念ながらまったく着手されていません。
我が国の政治は、借金を将来世代に先送りし国民負担率も増加傾向にあり、平均的なサラリーマンは1年の半分近くを納税するために仕事をしている、とても自由とは言えない状況にあります。
そして昨今は、子育て政策など現役世代が受益者となる政策についての予算も増加傾向にあります。
これらの需要は理解できますが、先日ご紹介したシルバー優遇政策に加え、現役世代も加担しながら将来世代にツケを先送りする政治からの脱却が必要です。
過去のブログもご参考に。
新宿区政においては、財政が比較的健全とは言え、何をしても良いとは考えていません。
その理由は、既存事業が自動的に意思表示をしていない子ども・若者へと引き継がれることになるからです。
将来世代が納税者になった時に過剰な負担を強いることになれば、未来からの搾取につながります。
そもそも、予算が2,000億円以上あるということは、それだけ納税者が負担をしなければならないということです。
負担を軽減し、より自由な新宿区を目指すことが必要です。
将来世代に負担ではなく夢を残せる新宿区政にするためにも、さらなる改革が必要です。
そのためにも、広く区民の意見に耳を傾けることが大切です。
今年は新宿区長選挙がありますが、若者の投票率向上が重要です。
さらに、選挙で投票した場合においても、有権者の意思が十分反映されていないことまで考慮する必要があります。
なぜなら、選挙で掲げられる公約自体が非常に抽象的な場合があるからです。
また、有権者が候補者の掲げるすべての政策に対して意思表示をしているとは限りません。
さらに、選挙の争点以外のテーマについては意思表示さえできません。
選挙とは区政参加の一つの手段であり、他にも区民の意思を確認する機会や区民によるまちづくりの機会をさらにつくることが大切です。
先ほどもリンクを掲載した、ふれあい入浴やことぶき祝い金に関する電話調査の結果を、先日のブログでもご報告しました。
受益者が望んでも、負担者が望まない、緊急性の低い事業が新宿区には多く存在していると考えています。
個別の要望を把握するのではなく、区政全体について多くの区民と議論を深め、改革を行うことが必要です。
意識調査の方法なども含め、区政参加の機会について改善を求めました。
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新宿区政のあり方を決める予算に関して、何が問題かをお伝えしました。
しかし、反対ばかりでは政策が前に進みません。
今回のように予算全体の議論で理想を訴えながらも、1人会派として少数派の意見を届けることで政策に影響を与えることが大切だと考えています。
平成30年度予算が可決した現状をスタートラインとし、新宿区政がもっと良くなるよう建設的な議論を進めます。
それでは本日はこの辺で。