若者のつどいに関する質問

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

昨年の第四回定例会のご報告も最後になりますが、若者のつどいについて質問をいたしました。

議員になる以前から参加をしてきたイベントであり、個人的にも思い入れがあります。
私自身も対象の世代なので、多くのブースを誰よりも真剣にまわらせていただきました。

また、今年もしんじゅく若者会議による発表が行われていました。毎年恒例のアイドルライブやトークショーは非常に素晴らしい内容でした。
例年と同じく区政ブースの盛り上がりは感じられず、前半は積極的に声をかけているブースもありましたが、後半はブースを閉じていたり、チラシが設置してあるだけで職員の方が説明をしている様子も見られませんでした。

若者のつどいは、区政に関心をお持ちいただくきっかけ、仲間づくりという趣旨でスタートしました。
大ホールのアイドルライブは盛り上がり、物販コーナーも階段まで列ができるほど人気がありました。

新宿区に足を運んでいただくきっかけにはなりましたが、区政へのき若者のつどいの意図とは乖離したものだと考えています。
アイドルライブ(素晴らしいことですが)という新宿区民とは直接的に関係のない特定の趣味に集客が依存していることは大きな問題だと考えています。

毎年約500万円の予算が計上され、また現場の職員や多くの幹部職員が集まり開催されています。広く若者のためになっているかと言えば、あくまでその場にいる参加者のためのイベントです。
大ホールで行われるアイドルライブは、公平性の観点からも、民間でお楽しみいただくべきではないかと考えています。

小ホールで開催されていた新宿区の歴史や文化に関するトークショー、落語家さんの企画等は素晴らしい内容でした。
しかし、私が歴史文化に関するトークショーの会場で確認をした際は、対象世代の若者は参加者の1割くらいで、若者よりも上の世代の方がほとんどだったようにも感じました。SNSではトークショーについて、「若者のつどいじゃなくて、おじさまのつどいだった」とのコメントもありました。トークショー等は、若者のつどいではなく、必要に応じて他のイベント等で行うことが望ましいと考えています。

新宿区では、しんじゅく若者会議やしんじゅく若者意識調査など、若者の区政参加の機会が確保されています。
区政全体のことを考えれば、緊急性の高い課題もたくさんあり、政策に優先順位をつけて集中することが解決につながるのではないでしょうか。

大多数の若者は、若者のつどいに参加せず、納税者として費用のみを負担しています。
また、多くの若者に集まってもらうことを目指したとしても、会場が必要なイベントの性質上、努力をしても大多数の若者は参加することができません。
イベント自体を廃止して、より目的が明確な若者政策に力を入れる方が若者のためになります。

以下、質問と答弁です。

伊藤 今年の若者のつどいの来場者数やアンケートの結果を、どのように分析をされていますか。
若者のつどいの予算が500万円ほど計上されていますが、これだけの金額がどのように使われているのでしょうか。内訳を教えてください。
参加者の満足度は高いかもしれませんが、イベントに参加をできず、開催費用だけ納税者として負担をしている大多数の若者に支えられています。そもそもイベント事業にそのような性質があります。今後も、若者のためになるイベントとして継続する理由はあるのでしょうか。
しんじゅく若者会議やしんじゅく若者意識調査等の若者事業も実施されるようになりましたが、今後は若者のつどいを廃止し、事業を広聴へと一本化をすることが望ましいと考えていますが、いかがでしょうか。

区長のお考えをお聞かせください。

吉住区長 今年の来場者数は、約1,400人と昨年を上回る数となりました。アンケートによりますと、区内在住・在勤・在学者の割合や、年齢が30歳代以下の割合のいずれもが昨年より増えており、来場者の5割を超えました。イベントの内容については、例えば、ライブパフォーマンスを目的に来場された方が、トークショーや新宿の歴史写真展も良かったと評価するなど、来場目的以外のプログラムにも幅広く高い評価をいただきました。
さらに、「自分の好きな新宿のまちには、まだまだ知らないことがたくさんあるとわかり、もっと知りたくなりました。」との声や、「同世代の人とコミュニケーションをとるきっかけになりました。」という若い世代からの声もありました。
こうしたことから、若者のつどいは、開催の目的に沿いながら、地域のイベントとして、若い世代に定着してきているものと考えています。
また、経費については482万円となり、その内訳は、イベントの企画、運営や会場設営などの委託料が360万円、会場や機器などの使用量が78万円、チラシの印刷屋消耗品などで44万円となっています。

次に、今後の若者のつどいについてのお尋ねです。
若者のつどいは、20代30大を中心とした若者に、行政やNPOをはじめ、地域で活動している団体などを知ってもらうとともに、若者同士が出会い、交流しながらつながるきっかけづくりを目的としたイベントです。新宿にゆかりのある多くの方々のご協力をいただきながら企画、運営しています。
一方、「若者会議」は、区政への関心を高め、区政への関わりを持つためのきっかけづくりや場づくりなど区政参加を目的としています。
このように、両事業の目的が異なることから、一本化することは考えていません。
今後の若者のつどいについては、若者に向けた施策などと連携しながら、様々なご意見を踏まえ、効果的、効率的な事業となるよう取り組んでまいります。

イベントを盛り上げようと努力をされていることは承知しております。

しかし、会場の盛り上がりからもアイドルライブがメインのイベントだと思いました。

今後はさらに詳しく確認と議論を進めますがアンケートの結果を参考にすれば、対象者は700名程度、一人7,000円弱の予算と考えることができるかもしれません。
参加していない費用のみを負担する若者の存在を考えると廃止、参加者が主役になり全額自己負担が望ましいと考えています。

若者政策を進めるためには、すべての若者を尊重する姿勢が大切です。
若者のつどいに関する問題は今後も議論を続け、若者政策の前進に力を注ぎます。

それでは本日はこの辺で。


ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社