自治体こそ将来世代への予算削減・減税を

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は、一般質問でした。

予算について質問をいたしましたので、ご報告させていただきます。
明日からの予算特別委員会で予算・財政について委員としてより詳細な質疑をいたしますが、基本的な事項に関していくつか質問をいたしました。

令和2年度予算案では、一般会計は1,540億円と過去最大となりました。
教育や福祉などの支援が充実したこと自体は良いことですが、納税者の負担に支えられています。
また、選挙で意思表示のできない将来世代も引継ぎ、負担をすることも忘れてはいけません。

国では世代間格差の問題が議論されていますが、区においても将来世代に引き継がれる予算規模を抑えることが、将来世代に自由を残すことだと考えています。
もちろん、現役世代にとっても負担を減らすことは重要です。
行財政改革を進めることは、将来世代への一番の支援だと考えています。

また、現役世代に関しても、
「区民税や保険料が重い」
と納付用紙の画像をネット上にアップされている方もいらっしゃいます。
様々な納税者の声を反映することが大切です。

新たな社会的課題に対応するために予算が増える場合もあると思います。
その場合、何かを削減することが必要だと考えています。
具体的な事業等についても、予算特別委員会で質疑をいたしますが、さらなる改革を進め、事業をより精査し廃止すること、そして減税を行うことをご検討いただきたいと要望をいたしました。

また、令和元年第三回定例会では、たばこ商業協同組合の助成事業が3年連続実績で0円であることを取り上げました。
令和2年度予算(案)の概要では、事務事業の見直しについて記載があります。そこには、
「原則として、2年間連続で執行率が95%未満、不要額200万円以上の事業について、執行率に応じて削減率を設定し、経費の削減を行いました。」
と記載があります。
丁寧に精査をいただき、18億円以上の削減を行ったことは評価しています。
しかし、たばこ商業協同組合の助成事業は今回も削減の対象にはなっていません。
執行率が0%の事業は、そもそも事業を廃止することができなかったのでしょうか。

伊藤 一般会計が過去最大になりました。将来的な区財政や納税者への影響についてはどのようにお考えでしょうか。また、今後の懸念事項などもあれば教えてください。
納税者の負担を軽減するために、行財政改革を推進し、減税を行うことが有効だと考えていますがいかがでしょうか。
執行率に応じた経費の削減はどのように行われたのでしょうか。また、たばこ商業協同組合の助成事業について検討の過程をお答えください。
たばこ商業協同組合の助成事業は廃止に向けて協議を行うことは可能でしょうか。

区長のお考えをお聞かせください。

吉住区長 はじめに、一般会計が過去最大になったことによる将来的な区財政や納税者への影響や今後の懸念及び行財政改革についてです。
令和2年度予算は、高齢者や子育て世帯への支援など誰もが安心して住み続けられる環境の整備、災害に強い逃げないですむ安全で安心なまちの実現、魅力あふれる賑わい都市の創造と地域の特性を活かしたまちづくり、さらには、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催とその後を見据えた取組などに的確に対応するため、予算を重点的に配分しました。
この区民サービスの拡充に伴う予算増の結果として、一般会計は1,540億円で、過去最大規模となりました。
先行き不透明な社会経済情勢の中、社会保障関連経費や物件費のぞうか、公共施設の老朽化などが今後の財政需要に大きな影響をもたらすと想定され、これらに対応するには、税財源の確保が最重要課題と考えています。
また、経済変動が発生したときでも良質な区民サービスを提供できるよう、さらに、災害時にも適切な対応がとれるよう、特別区税などの一般財源は、増収が見込まれるときには、基金へ積み立て、備えることが必要です。
一方で、常に区民の視点で、業務の効率化や生産性の向上、公民連携のさらなる推進、公共施設のマネジメントの強化など、普段の行財政改革に徹底して取り組んでいくことが重要と考えます。
今後も、持続可能な行財政運営に努めてまいります。

次に、執行率に応じた経費の削減についてのお尋ねです。
当初予算と執行実績の工夫や仕様の見直しによる経費節減、入札等の契約差金など様々な事由に起因するものと認識しています。必ずしもその乖離のみで、事業の良し悪しの評価とはなりませんが、不要額が多額の場合には、効果的効率的な行財政運営を行う観点から課題であると考えています。
令和2年度予算編成においては、事務事業の見直しとして、決算実績から、原則として、2年連続して、執行率が95%未満、不要額200万円以上の事業について、執行率に応じて削減率を設定し、経費の削減を行うとともに、全事業について、書類審査等を通じて、画一的な基準によらず、各事業を多角的に審査し、総合的に判断しました。

次に、たばこ商業協同組合助成事業の検討の過程と廃止に向けた協議についてのお尋ねです。
この事業は、新宿文京たばこ商業協同組合による喫煙者のマナー向上のための環境美化活動に大して経費の一部を助成することにより、路上喫煙やポイ捨てのない、きれいなまちづくりを進めることを目的としています。これまで、ビニール袋やゴム手袋と行った用具の購入経費に助成をし、清掃活動等に役立てていただくことにより、新宿のまちの環境美化に寄与しているものと認識しています。
組合に大しては、毎年度、助成金の申請案内や説明を適切に行っていますが、ご指摘のとおり、平成28年度以降は交付申請がなく、執行実績が0円となっています。これは、たばこ店舗の減少や店主の高齢化等により、ビニール袋等の清掃用具を店舗や地域に配布する体制を整えることが難しいこと等の事情によるものと、組合から説明を受けています。
一方、組合は、まち美化活動の一環として、区が行うポイ捨て防止・路上喫煙禁止キャンペーンの清掃活動に参加していただいており、今後も、様々な場面で、新宿区の環境美化と喫煙マナーの啓発にご協力いただけるものと考えています。
こうしたことから、助成事業を継続し、引き続き、まちの環境美化活動につなげていくため、令和2年度においても予算を計上したところです。
適切に予算を見積もり、執行していくことは大切であるため、喫煙を取り巻く環境の変化や組合の動向を見守りつつ、引き続き組合と協議を行ってまいります。

明日からは、予算特別委員会です。
1年で一番時間をかけて議論行う機会です。

早速ですが、14時50分頃からが総括質疑の出番になりそうです。
総括質疑では、今回の質問・答弁を参考にしながらも、予算・行財政改革のあり方をより詳細に質疑させていただきます。

ネット中継もあるのでご興味のある方は、ぜひご覧いただければと思います。

新宿区議会 議会中継

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社