こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
デジタル資産の差し押さえについて質問したのでご報告します。
行政・自治体による暗号資産の差し押さえの事例がすでにあります。
2018年7月に兵庫県警がビットコイン等を約3,800円相当差し押さえ、そして寝屋川市では市税滞納により122円差し押さえています。
2019年11月14日の朝日新聞によると担当者は「今後も仮想通貨による資産隠しなどを想定し、積極的に調査していきたい」とコメントしていました
。2019年5月には岐阜県警が40万円相当の暗号資産を差し押さえています。
一方で、暗号資産の保管方法には様々な形態があり、それぞれの方法で差し押さえの手続きが異なります。
企業が運営する取引所で管理される方法や、ノンカストディアルウォレットと呼ばれるユーザー自身が保管する方法もあります。
差し押さえを行うための知識や技術が求められます。
以下。質問と答弁です。
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伊藤 行政や自治体による暗号資産の差し押さえについてです。区は取引所やノンカストディアルウォレットへの差し押さえに対応しますか。
総務部長 滞納整理業務における暗号資産に関する調査については、平成29年度以降、着手していますが、取立てた金額は125万5,756円に留まっており、財産調査により暗号資産を発見することは容易ではありません。
区では、預金調査により滞納者の口座から取引所運営業者への出勤があるのを発見するなどして滞納者の暗号資産を見つけていますが、滞納者が取引所を通さずノンカストディアルウォレットを使って自分で暗号資産の管理をしている場合は、区が調査をしても見つかる可能性はほとんどありません。
仮に見つかっても、暗号資産の所有者であることを証明する文字列である「秘密鍵」を滞納者が自ら開示しない限り、暗号資産を金銭に交換することはできません。
区では、滞納者が暗号資産を取引所運営業者に預けており、その事業者が「秘密鍵」を管理している場合にのみ、暗号資産の差し押さえを行ってきていますが、税負担の公平性の観点からも、引き続き、暗号資産を含む資産状況の把握に努め、滞納整理業務に取り組んでまりいます。
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取引所の場合には対応を行ってきたということを確認できました。
ノンカストディアルウォレットについてもご答弁をいただきました。
適切に対応できるよう引き続き議論を行ってまいります。
それでは本日はこの辺で。