本日は委員会で陳情の審査をしました。
陳情に関しては過去の記事もご参考に↓
新宿区議会に意見を届ける請願・陳情って何?
文教子ども家庭委員会では陳情案件は少なく、
私が議員になってから初の陳情です。
本日審査した陳情は、
「27陳情第19号 区立図書館における青少年の健全たる育成等を阻害する図書の排除を求める陳情」
についてです。
陳情の趣旨は、
「性的・暴力的描写がある図書は青少年に悪影響だから、それらの記載がある本を図書館から排除すべきだ。」
ということでした。
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コミケに危機、性的・暴力的な漫画を規制して犯罪を減らす!?
早速、地方議会で表現規制に関する議論が出ました!
結論から申しますと、今回の陳情は、
すべての議員が反対の立場を表明したことから「不採択」となりました。
私からは、
「そもそも、青少年の健全たる育成等を阻害する図書とは何でしょうか?」
と問題提起をさせていただきました。
その場で、中央図書館長に「東京都青少年の健全な育成に関する条例」に関してご説明をいただきました。
こちらが、今回のケースで該当する条例の8条です。
8条1項1号
図書類又は映画等で「著しく性的感情を刺激するもの」又は「甚だしく残虐性を助長するもの」又は「著しく自殺若しくは犯罪を誘発するもの」が不健全指定の対象となる。
東京都ではこのように不健全図書が定義されています。
不健全図書については、音喜多都議の人気記事もご参考に↓
東京都の『不健全図書』に指定された「妹ぱらだいす!2」を読んでみた
陳情提出者が作成された参考資料の中に、
新宿区立図書館にある問題があるとされる図書の一例が記載されていました。
その中に、障害者の恋愛や性の介助などについて書かれた、
「セックスボランティア」という書籍がありました。
どう考えても「著しく性的感情を刺激するもの」という趣旨の本ではないでしょう。
また、有名で会ったり広く知られている小説などにも
性的・暴力的描写があるものもありますが、
それが犯罪などに直結していると言うことはできませんし、
表現の自由を守るという観点から、私は「不採択」の意思をお伝えしました。
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委員会の場でも活発な議論が行われ、
他の議員からも「表現の自由」を重んじた発言もあり、
妥当な審査が行われたと思っています。
今後も、漫画やアニメ、ゲームなどに関する議論が起こるでしょう。
陳情審査には真摯に対応していきたいと思います。
それでは本日はこの辺で。