定期か一時利用か?新宿区の公営駐輪スペースの未来はどうなる

本日のテーマは駐輪場です。

高校生・大学生のインターンを受け入れた時に、政策調査テーマを決める場面がありました。
「新宿区政に関して興味のあることは?」
と聞いてみたところ、
「駐輪場について話を聞いてみたい!」
という意見が出たのですが、全ての世代に関係するテーマですね。

駐輪場と言っても様々です。
施設があって人が常駐するタイプや、道路に駐輪エリアを囲う白い線が引かれているだけの場合もあります。
新宿区、駐輪場の種類

さて、その駐輪場の利用方法として、定期利用と一時利用があります。

通常の駐輪場は、月額1,800円程度です。
自転車等整理区画と呼ばれる線が引かれているだけの「臨時的な」駐輪エリアは、なんと5,000円/年です。
月額にすると約400円で利用可能とのことです。
また、一時利用は場所によって利用料が異なります。

新宿三丁目駅前にある駐輪スペースの運営が、民間へ委託されることになりました。
もちろん、民間へ委託すること自体は悪くないと思います。
しかし、これまで定期利用として貸し出しをしていましたが、時間利用のみへと変更されました。

今後は観光客が増えたり、エリアから少し離れたところから自転車でいらっしゃる方も増えることが予想されます。
そこで、放置自転車も大きな問題になっています。
その対応をするためにも、一時利用の駐輪場は必要だと思います。

最初の2時間は無料、その後6時間ごと100円という条件であるため、1日利用すると200〜300円程度の料金がかかることになります。
200円で毎月20日利用すると4,000円かかるため、頻繁に利用していた方には値上がり感があるかもしれません。

このように料金が値上がりすることもありますが、さらに定期利用ではないので以前と違って同じ場所が固定で確保ないという問題も発生します。

地域住民の立場を考えると、
「全部を一時利用にしなくても…」
といった声が出てくるのは当然のことです。

担当課に確認をしたところ、民間業者に委託する際に定期利用に関しての要望はしていませんでした。

例えば、オプションとして追加料金を支払うことで定期利用を認め、より収益を高めていただくという考え方もできるでしょう。
その上で地域住民の定期利用を優先したり、金額もそれほど大きくないので地域住民限定で一部行政が補助をするということも良いと思います。

また、そもそも場所によっては非稼働な駐輪場もあるため、どうせ利用者がいないなら割り引いて定期で貸し出した方が収益になることもあるでしょう。

改めて定期利用に関しても検討をしていく必要性を感じているので、今後議会でも取り上げていきたいと思います。

最近では健康のためにあえてロードバイクのような本格的な自転車で通勤をするライフスタイルが注目されています。

そうした背景から新宿区内にもエッジの効いた駐輪場があります。
東京 高田馬場のロードバイク駐輪場「ROADBIKE PARK」

月額利用料11,800円 入会金5,900円と強気な価格設定ですが、盗難の心配もなくシャワーもついています。
ライフスタイルが変化することで、民間でもアイデア次第で収益を生み出すこともできるでしょう。

リノベーションスクールでもシャワーだけでなく、コワーキングスペースやおしゃれなカフェ、自転車のメンテナンスも加えた駐輪場の事業計画を作ったのが懐かしい。

リノベ駐輪場のプレゼン動画はこちら↓
「税金まちづくり」の時代はもう終わり。新宿区でも民間主導のリノベーションを

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社