【謝礼4000円】18〜39歳。若者会議にぜひご応募を!関連する代表質問のポイント

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

「しんじゅく若者会議」の詳細が発表されました。

詳しくはホームページをご覧ください↓
しんじゅく若者会議 参加者募集中:新宿区

若者の声を区政に届けよう!

新宿区では、若い方々にも区政に関心を持っていただき、区政への関わりを高めてほしいと考え、今年度「しんじゅく若者会議」を開催します。今回、その参加者を30名程度、募集します。区の政策課題に関する身近なテーマについて、グループごとに参加者同士で討議をし、その結果を発表して、区長との意見交換を行います。若者のみなさま、ぜひ、しんじゅく若者会議に参加し、区政について考えてみませんか。

日時
平成29年7月29日(土) 13時~17時

会場
新宿区役所 本庁舎5階 大会議室
新宿区歌舞伎町1-4-1)

募集人員
区内在住の18~39歳 30名程度

謝礼
4,000円

申込方法
所定の申込書を6月15日(木)までに区政情報広聴係へ郵送(必着)・ファックスまたはお持込み下さい。申込書は同係・特別出張所等で配布するほか、以下からダウンロード可能です。また本ページの応募フォームからの申し込みも可能です。  応募者多数の場合は、地域・年齢・性別を考慮し、選考します。結果は7月上旬までに応募者全員にお知らせします。  

応募フォーム
インターネットでの申込を希望される方はこちらからお入りください。

ご参加いただける方は以下の応募フォームまたは所定の申込書からお申込みをお願いします。

謝礼も4000円出ることになっています。
ぜひ、お気軽にご応募いただければと思います。

来月から始まる第二回定例会でも、このテーマについて代表質問を予定しています。
早速ですが担当職員と若者会議についてお話をさせていただきました。
若者政策にご興味がある方は、今年お伺いさせていただいた新城市若者議会についての書籍が出たので、ぜひご一読いただければと思います。

自治体若者政策・愛知県新城市の挑戦―どのように若者を集め、その力を引き出したのか (市民力ライブラリー) | 松下 啓一, 穂積 亮次 |本 | 通販 | Amazon

また、若者会議に関しては過去のブログでもご紹介させていただいております。

これまでの経緯を踏まえ、まだ改善が必要だと考えています。

まず、若者会議は、新宿区総合計画策定に向けて開催した「区民討議会」の形式で行われるということです。
ただ若者が参加する行政主導の会議ということになってしまうと、他自治体で行われているような若者中心でまちづくりを行う事業とは現時点では異なり、若者政策を行なっているというパフォーマンスで終わってしまう可能性もあります。

今回は区民討議会と同じく謝礼が付きます。
事業の費用についても確認させていただいたところ、ほとんどが若者への報酬で、4000円×若者の数程度になる見通しですが、こちらも検討が必要です。

もちろんコアメンバーを集める初期の段階までは、謝礼がインセンティブになるのは理解できます。
一方で、私も様々な現場へ足を運びましたが、まちづくりに関する勉強会にお金を支払って参加する若者はたくさんいましたし、名古屋わかもの会議の水野さんは、アルバイトで得た私財を投じて自らの手で会議をつくられてきました。
今後は、インターンシップのようにまちづくりに携われる体験、あるいは税金をもらいにいく場ではなく、むしろ若い世代が事業で稼ぐ場だと周知することで集客できるような方向に舵をきるべきでしょう。

こちらの事例もご参考に↓
補助金よりチャンス!リアニメーションで歌舞伎町から地域活性化と創業支援が実現(2010年)

また、行政はあくまでサポート役に徹するべきです。
若者に自由に活動していただくためにも、会議室だけオープンにして、あとは若者に任せてしまえば良いのです。
予算もかかりませんし、そうすることで継続的に行うことが大切です。

また、対象年齢が18歳〜39歳ということです。
これは、新宿区が若者を18歳〜39歳までと定義してきたことに由来しています。
大学1年生すると、就職を控えた大学4年生ですら、大人に見えるでしょう。
そして、18歳からすれば、一番上の39歳ともなると年齢は倍以上で、自分の親と同じくらいの方と議論をすることになります(笑)
一方で18歳選挙権で主権者教育についても注目が集まっていますが、18歳未満は今回は対象外です。

新城市若者議会でも、制服を着た高校生が活躍している様子が目立っていましたが、やはり高校生の力は絶対に必要だと考えています。
学校単位で高校から参加者を募ることができれば、部活のように継続的な流れもできると思いますし、区内高校との連携を推進すべきです。。

また、要望合戦ばかりで新たな事業を増やすきっかけにしてはいけません。
例えば、後述するアイドルライブを行った若者のつどいに関する提言として、
「予算を増額してAKB48を呼んでほしい。」
というような要望合戦が行われることは避けるべきでしょう。
財政の説明を行い、斬新な発想でコストの削減と質の向上を前提に考えてもらうなど、一定のルールを設けることでより質の高い提言になると考えています。

そして、会議は年に一度単発で行うことになっていました。
報酬があれば1度参加してもらうことはできるかもしれませんが、若者がまちづくりのプレイヤーとして定着するとは考えにくいです。
他自治体の若者会議も参考に、半年や1年程度の期間を通して議論を重ねることが求められます。
単に要望だけ投げかけるだけでなく、若者会議終了後も、一緒に事業を推進していくことを新宿区が打ち出し、引き続きプレイヤーとして事業を行っていただくことが必要です。

改善点はあると思いますが、若者会議の実施は嬉しいことです。
ただ、私のスタンスは「若者のつどい」を見直し、若者の区政参加のきっかけとして新たに「若者会議」を導入するというものでした。
しかし、「若者のつどい」は少なくとも今年度も継続されることが決まっています。

若者のつどいは、500万円をかけて区民の利益ではなくアイドルファン以外にはメリットの少ないイベントを行なってきたことを、議会でも問題視してきました。

予算500万、アイドルフェスで来場者増でも、区政参加できない「若者のつどい」は見直しを

そもそも若者のつどいの目的は、区政との接点を持ち、仲間づくりの場とされていました。
会場に区政の資料が配置しているだけでは若者が手に取るはずもありませんし、仲間づくりのイベントなども行われていません。

若者のつどいが発足した当初のビジョンは忘れられてしまいましたが、若者会議ができたことで、さらに上の次元で目的が達成されることになります。
若者会議は派手なことをやらなければコストもほとんどかからず、費用対効果の高い事業にできます。

そして、一般に向けたイベント自体は否定するものではありませんが、他自治体でも行われている若者会議に関するフォーラムというようなかたちで行うべきでしょう。
業者に丸投げして、担当職員もどんなアイドルを呼んだのか知らないような状態で500万円投じるのではなく、今回の第一回若者会議のメンバーも巻き込み手作りでイベントを行うべきでしょう。
区外の人も対象にアイドルの無料ライブをやるよりも集客は減ると思いますが、本質的な取り組みを行うことで、新宿区の体質も改善していくものと考えています。

若者会議に関しては、私も若者の一人としてこれから全力取り組み、必ず良いものにしていきたいと考えています。
まだ課題はありますが、ほとんど取り上げられることがなかった「若者」にスポットライトが当たり始めたことは大きな進歩だと考えています。

なぜ、若者がまちづくりに取り組む必要があるのでしょうか。
若者を支援の対象と捉えると行政も後回しになってしまいますが、やはり将来のことを考えると若さというポテンシャルが不可欠です。
私たちの世代は、お金、知恵、人脈を持つ先輩方と比べると、「ゆとり世代」だとネガティブに言われてしまうこともあります。
しかしまだ未熟ではありますが、デジタルネイティブ世代という観点からも若い世代が劣っているとは考えていませんし、新たな感性をまちづくりに活かせると確信しています。

これまでの政治が行なってきたような、予算を増やす、減らすなど利権争いの延長のような議論ではなく、人工知能が発展し2045年にシンギュラリティが訪れる、仕事が半分近く無くなるとも言われ社会が激変していく中で、当事者となる彼ら彼女らの力を活用していくことが求められています。
最終的には、若者の提言により行政を動かすことができるかもしれませんし、あるいは仲間と民間事業で稼ぎながらまちづくりに取り組むことにつなげていきたいと考えています。

6月の議会では代表質問させていただきますが、これまでの行政主体の会議とは異なる方向へ推進していきたいと思います。

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社