こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
本日のテーマは、以前もご紹介した議員年金についてです。
過去のブログもご参考に。
170億税金増だけど、専業して金が足りないから厚生年金で面倒見て…そんな政治家大丈夫ですか?
ブログでご紹介した頃に、
「一緒に議員年金の復活を目指そう!」
とお誘いをいただいたことがありました。
最近では、議員年金復活反対の勉強会も行われているようで、改めて賛否両論のテーマであることがわかります。
地方議員の年金加入に反対=自民案を阻止-松井大阪知事(jiji.com)
私の考えは以前もお伝えした通り、復活の理由や公費の投入に賛同できず、議員年金は必要ないという立場です。
しかし、このような賛否両論のテーマは、各自治体で議論を行うことが望ましいと考えています。
例えば、定員割れの選挙区が問題となっていますが、担い手の確保のために待遇改善が必要だというご意見もあるでしょう。
新宿区議会は定員割れどころか、競争がかなり厳しい状態です。
担い手が不足することは現時点ではあり得ませんので、議論になりません。
そして、年金が担い手不足の根本的な解決になるとは到底思えません。
様々な理由があると思いますが、自治体に魅力がないことや、現役世代は仕事と議会の両立が難しいことにも原因があるので、まずはその点から見直すべきでしょう。
とは言っても、全面的に否定をするわけではありません。
もし待遇を改善したい議会があれば、自主財源で待遇を見直すことが望ましいです。
本来は独自に年金を導入することを検討すべきですが、制度上難しければ、例えば議員報酬を増額するなどの待遇改善の選択肢はあります。
むしろ、議員報酬を増額した方がわかりやすいという側面があります。
政務活動費や費用弁償に加え、議員年金まで加わることで、より複雑な公費投入が行われることになります。
議員報酬は生活費ではありませんので、本来はこの範囲で活動ができるはずです。
政務活動費や費用弁償、議員年金等の複雑な制度を廃止して、支出を議員報酬に統一することで、よりわかりやすく現状の予算に対しての増減を議論することができるようになります。
国も交えてトップダウンで決めてしまうのではなく、各自治体の有権者としっかり対話をしながら、進めていかなければなりません。
もちろん、待遇改善を行う際には、納税者の立場も忘れてはいけません。
なぜ、一部の議員が提案した待遇改善に、関係のない納税者が巻き込まれなければいけないのでしょうか。
東京都民の場合、すでに毎月5万円もの東京税を支払っていることも忘れてはいけません。
渡瀬さんのブログもご参考に。
切捨御免!ワタセユウヤの一刀両断!:東京都民に課される毎月45,482円「東京税」を知ってますか?
交付団体に対しては、すでに都民の福祉を犠牲にすることで地方にお金が流れてしまっている状況です。
財政を切り詰めて、地方の福祉に充当される分にはまだ都民も納得できます。
しかし、議員の待遇改善を行うことで、どのような成果が見込めるのかも不明な状況です。
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一律のルールを適用しようなんて、地方議会がなめられている証拠です。
繰り返しになりますが、自治体議員が各自で判断すれば良いことで、本来は私には関係のないことです。
そして、まったく関係のない納税者が、特定の議員の都合で財源負担に巻き込まれることになれば、これもおかしなことです。
今回のように、本来は不要な仕事が増えてしまうため、各議会におかれましては自治を推進する方向で、何卒ご理解をいただければと思います。
議論が始まってしまった以上は、知らんぷりしているうちに導入されると困るため、反対の立場から何かできることをやらなければなりません。
情報収集や、勉強会や各種運動にも積極的に取り組んでまいります。
それでは本日はこの辺で。