プログラミング言語も判明!時代遅れの公立学校は、最先端のテクノロジーを学ぶ場へ

こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。

本日は第三回定例会で代表質問をさせていただきました。

質問原稿はこちら。
2017第3回定例会代表質問

今回は、ICT教育についての質問と答弁をご報告させていただきます。

日本の公立学校は着実にICT化を進めています。
しかし、以前もご紹介させていただきましたが、ガラパゴス化した日本の教育に少し修正を加えた程度で、先進国の中でも大きな差がつくことになるでしょう。

過去のブログもご参考に。

日本まずいぞ…インド系インターナショナルスクールで真の教育格差を目の当たりに

2045年には、人工知能が人間の能力を上回るシンギュラリティがやってくるとも言われています。
シンギュラリティのインパクトを想像することは難しいですし、遠い未来の話に感じます。
しかし、今の小学一年生たちがおよそ35歳になったころにはシンギュラリティと呼べるものかはわかりませんが、人工知能が今以上に発展して社会全体にインパクトを与えることは間違いありません。

そのため、学校と社会が乖離はますます大きくなりかねない状況ですが、一番影響を受けるのは子どもたちです。
社会の変化により柔軟に対応し、抜本的な教育改革を行うことが求められています。

国の動きもあり、プログラミング教育が2020年から行われます。

ただし、教員のやる気やリテラシーに大きく左右されてしまうという問題を抱えています。
以前もブログでご紹介させていただいたように、Scratchやviscuitなどビジュアルプログラミングが中心になる傾向がありますが、子どもたちの中にはコードを書く意欲や能力があっても、大人の都合で制限されてしまうのではないかと考えています。

過去のブログもご参考に。

プログラミング教育の研究は無料です!教育委員会や教員は妄想する前にまず手を動かそう

スキルを身に着けることも大切ですが、AI、IoT、3Dプリンタなど、最先端のテクノロジーに触れる機会をつくっていくことが重要です。
インドのインターナショナルスクールなどICT教育に力を入れている事例をみても、投資額ではなく、時代に適応できるかが重要なことは明らかです。
テクノロジーを体験することは工夫次第でコストをかけなくても実現できます。
しかし、教員のリテラシーが求められますし、これまでの教育スタイル自体を変えていく必要があります。

以下、質問と答弁の要約です。

伊藤 プログラミング教育において、具体的に検討されている言語にはどのようなものがありますか。Windowsのブラウザベース以外にも、言語のインストールや新たな端末を導入するなどの選択肢を検討するべきだと思いますがいかがでしょうか。
子どもたちの成長の可能性を踏まえて、コードの記述やロボットを作るなど実践的な取り組みも必要だと考えていますがいかがでしょうか。
教員の理解度や指導力によって差が生まれると考えていますが、研修や情報共有の仕組みはどのようにお考えでしょうか。
3Dプリンタ、AI、IoTなど最新のテクノロジーについて学ぶ機会も同じように必要だと考えています。子どもや教員の理解を深める取り組みが必要だと考えていますがいかがでしょうか。

教育長 ご案内のとおり、教育委員会では今年度、全ての小・中学校のICT機器を更新し、ウインドウズタブレット端末を導入しました。この顛末には、コードを記述する必要のないビジュアルプログラミング言語である「ビスケット」や「スクラッチ」がインストールされており、今後のプログラミング教育においてはこれらの言語を利用する予定です。
ウインドウズのブラウザ以外から操作が可能な言語をインストールして教育用ネットワークで使用することについては、セキュリティ上の問題があるため、現時点では考えていません。
また、機器を更新したばかりであることから、現時点では、新たな端末の導入も考えていません。

平成32年度から実施の新学習指導要領におけるプログラミング教育では、児童・生徒の発達段階に応じて、小学生には、プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けることを、中学生には、小学校における取組みの成果を活かし、計測や制御の基本的な仕組みの理解に加え、ネットワークを活用したプログラミング等を行うことが求められています。
これに先立ち、現在、区内の小・中学校では、言語を用いた記述を必要としないビジュアルプログラミング言語を活用した授業や、ロボットづくりのプログラミング等を行っています。
教育委員会では、新学習指導要領に示されたプログラミング教育のねらいを実現するためには、こうしたビジュアルプログラミングやロボットづくりのプログラミングを通して、児童・生徒がICTを活用して楽しさや面白さを味わいながら、体験的に論理的思考力を育むことが大切であると考えています。
このため、現時点では、コードの記述によるプログラミングを実施することは想定していませんが、AIやIoTといった最新のテクノロジーも視野に入れ、児童・生徒の興味が深まる取組みについて研究してまいります。

プログラミング教育の基礎となるICT機器の活用については、今年度のICT機器の更新に合わせ、管理職研修やICT推進リーダー研修、民間事業者による各校での全体研修を行いました。平成30年度からは、新任・転入教員向けの研修も行う予定です。また、現在、小・中学校の代表により組織する「情報教育推進委員会」において、平成32年度からのプログラミング教育の実施を見据え、各教科等における教員の取り組みを支援するための情報発信や、研修の充実等を検討しています。今後、教員が最新のテクノロジーを学ぶ場として「情報教育推進委員会」を活用することで、教員のプログラミング教育や最新のテクノロジーに対する理解を深めてまいります。

テクノロジーの重要性にご理解をいただき、具体的なプログラミング言語が新宿区の公式的な見解として発表されるなど、以前と比べてICT教育に対する反応が大きくなってきたように感じています。
他のプログラミング言語に取り組む場合、どのようなセキュリティ上の問題があるのかということについては言及いただけませんでした。
ブラウザからコードによるプログラミングを行うことも可能で、ICT教育の選択肢をさらに検討するべきだと考えています。
2020年までにまだ時間がありますので、引き続き取り組んでまいります。

引き続き明日も15:30ごろから50分間の総括質疑です。
ネット中継等、チェックしていただければと思います。

『インターネット中継』は、こちらからご覧ください(新規ウィンドウ表示)

それでは本日はこの辺で。

ABOUTこの記事をかいた人

伊藤 陽平

新宿区議会議員(無所属) / 1987年生まれ / 早稲田大学招聘研究員 / グリーンバード新宿チームリーダー / Code for Shinjuku代表 / JPYC株式会社