こんばんは。新宿区議会議員の伊藤陽平です。
本日から、予算特別委員会が始まりました。
私の出番は、明日のトップバッターで55分の質疑時間をいただきました。
昨日、プログラミング教育について代表質問をさせていただきましたので、ご報告をさせていただきます。
平成31年度は、全小学校でプログラミング教育がモデル実施される予定です。
プログラミング教育に関しては、平成29年9月の定例会でも「平成32年度からのプログラミング教育の実施を見据え、各教科等における教員の取り組みを支援するための情報発信や研修の充実などを検討しています。」とご答弁をいただきました。
その後の進捗や、今後実施されるプログラミング教育について伺いました。
総務省|教育情報化の推進|地域におけるIoTの学び推進事業(平成30年度~)
子どもがプログラミングを学ぶために、学校教育以外のアプローチで教育の質を高めることも大切です。
国においても、文部科学省だけがプログラミング教育を担っているわけではありません。プログラミング教育は総務省が、EdTechは経済産業省が主に担っています。
現在、総務省で地域ICTクラブ実証事業が行われています。
スポーツ少年団をICTに応用した事業です。産学官が連携し、放課後や休日の課外活動でプログラミング等のICTを楽しく学ぶ環境を、地域で構築することを目的とした事業です。
新宿区にはICT企業が集積しているという特徴もあり、地域の関係者を集める条件も整っています。
総務省の平成31年度予算概算要求においても、「地域ICTクラブの展開」は平成30年度が1.5億円に対して、平成31年度は3.8億円と増額されています。
新宿区としても、今後公募が行われた際は提案できるよう、準備を進めることが大切だと考えています。
また、地域ICTクラブを通じて教育委員会と民間企業が連携することで、プログラミング教育の質が高まると考えています。
以下、質問と答弁です。
伊藤 教育委員会は、プログラミング教育についてどのような研修を実施するお考えでしょうか。
今後、全小学校でモデル実施されるプログラミングの内容について、どの教科でどのような言語やソフトが用いられるのか等、決まっていることがあれば、教えてください。
民間との連携状況はどのようになっていますか。また今後の取り組みについても、どのようにお考えでしょうか。
総務省の地域ICTクラブのような事業に参加することが必要だと考えますが、いかがでしょうか。教育長 はじめに、プログラミング教育の研修についてのお尋ねです。
2020年度から全面実施するプログラミング教育に向けては、平成31年度からICT教育の推進リーダーを対象とした研修会の中で、導入するソフトウェアの使用方法や指導方法等に関する研修を実施します。
さらに、小学校の教員が、東京都プログラミング教育推進校である落合第四小学校の授業参観や実践発表に参加する機会を設けることにより、優れた取り組みを全校で共有できるようにする予定です。次に、今後、全小学校で実施するプログラミングの内容や教科、言語、ソフトウェアについてのお尋ねです。
教育委員会では、国が公表した「小学校プログラミング教育の手引」を踏まえたプログラミング教育の実践・研究を進めています。
プログラミング教育で使用するソフトウェアについては、Scratchというビジュアルプログラミング言語を用いたソフトウェアを、区立学校で利用しているすべてのタブレットパソコンにインストールし、小学校がプログラミングを体験できる環境を整備しています。
小学校学習指導要領では、プログラミング教育のねらいがプログラミング言語や技能を取得することではなく、論理的思考力を育むことや、各教科等での学びをより確実なものとすることとされていることから、算数を中心としつつ他強化においても研究・実践を進めています。合わせて、次年度からは、全小学校に、全学年で活用できるプログラミング的思考を育成するソフトウェアを導入します。このソフトウェアには教員が授業で用いる指導案やワークシートもパッケージに含まれており、プログラミング経験のない教員でも安心してプログラミング授業を実践できるように、このソフトウェアを活用した集合研修も実施していきます。
次に、民間との連携状況や今後の取り組みについてのお尋ねです。
教育委員会では、平成30年度、教育課題研究校として指定した2校で民間企業の知見や経験を活用したプログラミング教育を実施しています。
また、複数の小学校では、総合的な学習の時間や理科の時間等に、豊富な実証事業の実績がある民間企業と連携した取り組みを実施しています。
これらの取り組みと合わせて、理科実験教室でも専門的な知識や技能を持った民間企業と連携したプログラミング体験講座を実施しており、参加した児童からは、「自分の思い通りに動かせるようプログラミングをすることが楽しかった」「プログラミングをすることで課題を解決できた」などの反応が寄せられています。2020年度から小学校全校でプログラミング教育を実施することから、プログラミング教育の教育的意義を理解し必要なスキルを身につけているICT支援員が学校の授業をサポートするとともに、地域や民間企業等と連携した各学校の創意工夫である取り組みを支援してまいりました。
次に、総務省の地域ICTクラブのような事業への参加についてのお尋ねです。
新宿区では、学習指導要領に示された教育課程内で実施するプログラミング教育の取り組みと合わせて地域協働学校の学校支援活動として、地域の方を講師としてプログラミング講座等を展開しているところもあり、子どもと保護者や地域の各種団体等との世代を超えた交流により、楽しく学び合い、新しい時代の絆を創るための活動が徐々に広がっているところです。教育委員会といたしましては、地域協働学校の充実を柱として、地域の方々や事業者、各種団体等が蓮英して学校を支えていくことで、プログラミング教育等の新たな教育課題に対応してまいりたいと考えており、目的が同様である総務省の地域ICTクラブの実証・検証事例等についても参考としながら、取り組みを推進して行きます。
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地域協働学校については、地域活動の手伝いにより負担の増加につながっているとのご意見をいただいたことがあります。
本来であれば、学校や保護者の負担を軽減するために生まれた仕組みであり、上手く機能していない場合は改善が必要です。
エンジニアやICT企業など地域のテクノロジーにお詳しい方と連携することで、より子どもたちのためになる取り組みが行われている事例もあります。
相乗効果が生まれるような地域と学校のあり方へ変えていけるよう、議会、そしてシビックテックの現場から引き続き取り組んでまいります。
それでは本日はこの辺で。